真っ赤だな~♪ 真っ赤だな~♪ 東京・高円寺のラーメンギョーザ「タンタン」のおろちょんラーメンのスープは真っ赤だな~ッ!! 赤いゾ赤い! 赤すぎる~ッ! 赤いにもほどがあるだろッ いい加減にしろッ! どんだけ辛いんだよッ……、と思ったらめっちゃウマし、マジウマしッ! クセになるほどウマかったゾーー!!
このお店はお笑いコンビとんねるずの番組企画「きたなトラン」でも紹介されたお店。創業35年でお店はお世辞にもきれいとは言えない。はっきり言ってしまえば汚いのだ。しかも狭い、とにかく狭い。店内で人がすれ違うのは不可能である。
ここで日本一赤いといっても過言ではない、おろちょんラーメンが提供されている。その赤さは、「赤」という色の表現を超越しているかのようだ。むしろ赤くなりすぎてオレンジに近い色合い。初めてお店に訪れた記者(私)は辛いのが苦手だが、どうせ食べるのならとことん辛い方がよいと思い「10辛」をお願いした。
ところが店主は意外な返答をしたのである。「そこまで辛くすると、苦味と渋みで味が損なわれるから、3辛くらいがいいですよ」。ナンだと!? このラーメンが辛さが売りじゃないのか? たしかにメニューを見ると3辛までしかない。もしかして、3辛でも真っ赤なスープになってしまうのか? と頭のなかでいろいろと考えていたら、ラーメンが出来上がった。
そうして出されたものは、赤を超えて「朱色」に染まった逸品だ。私は心のなかで「朱色の悪魔か!?」とつぶやいた。見るからに辛いのだが、どうしたことだろうか、匂いからはその辛味が伝わってこない。それどころか、唾液線が刺激されて口のなかにヨダレがあふれているのを感じた。ゴクリ……。
おそるおそるスープをすすると、「あれ? 全然辛くない。ウマッ! めっちゃウマイ!!」、見た目からは想像もつかないようなコクと旨みが口の中に飛び込んできた。衝動的に溢れ出たヨダレは間違いではなく、体はこれを食べる前から「ウマイ」と判断していたようだ。やはり体は心を裏切るものなのか。
豚の背脂でドロドロになったスープと、太い麺がよく合う。辛味は見た目だけのものであり、実際は旨みを引き立てる役割を果たしている。なんと言うツンデレな展開。刺々しいルックスとは裏腹に、実は家庭的で思いやりのある照れ屋さん、そんな擬人像さえ浮かんできそうだ。
食べ終えるのが惜しいと思うほどのウマさに、トリコになってしまった。さすがテレビで紹介されるほどの実力、「辛そう」とお思いの方は、是非1度チャレンジしてみて頂きたい。おろちょんラーメンのツンデレ具合に、メロメロにされてしまうはずである。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 ラーメン ギョウザ タンタン
住所 東京都杉並区高円寺北3-35-24
時間 19:00~翌5:00
休日 日・祝
Photo:Rocketnews24
取材、執筆:佐藤英典
▼ これがおろちょんラーメン、赤い!
▼ スープの赤さは「赤」ではなく「朱色」
▼ 見た目は強烈に辛そう、でもウマイ!
▼ きたなトランの賞状発見
▼ 辛さは3辛まで、それ以上は店主もおすすめしません
▼ 店内は激狭だが、それがまたイイ