断然甘党の私(佐藤)は「旨辛(うまから)」という味がよくわからない。辛味に敏感なせいで、「辛さ」の向こうにある「旨さ」にたどり着けないのだ。そんな私が人生で初めて『元祖ニュータンタンメン本舗』を訪ねてみたところ……。

自分的に奇跡が起きた! 辛さを売りにしたお店で初めてしっかりと完食したのだ! ついにわかったよ、旨辛ってヤツが!!

・「旨辛」というヤツ

元祖ニュータンタンメン本舗は、創業者五十嵐源吉氏が1964年に開業した中華料理店から始まったそうだ。働く人にスタミナのつく料理を提供したいという思いから、タンタンメン(坦々麺)をアレンジして、オリジナルのニュータンタンメンを誕生させたとのこと。

看板料理はもちろんその “ニュー” タンタンメン(単品税込860円)である。


普段は辛いモノを好んで食べない私は、「お子様でも安心!」の “辛さひかえめ” で注文しようかと思った。でも、それではお店の魅力が分からない。

そこで「本来の美味しさ!」と説明のある “普通の辛さ” に挑むことにした。はたして全部食えるかな……。


訪ねた池袋店はカウンターのみの小さなお店だ。券売機で食券を購入して席に着くと、卓上にはニュータンタンメンについての解説があった。こういうの、初心者には助かるんだよねえ


ふむふむ……、ファンの皆さんはご飯と一緒に食べることをオススメしているのか。よし、真似しよう!


ってことで私の初体験は、タンタンメン + 味噌餃子(3個)とライス小のセット(税込350円)となった。


これか……、辛そうだ。辛味に過敏な私は、すでに匂いだけで舌先がしびれる気がしてしまう。


タンタンメンに挑む前にまずは餃子から行っておこう。余談だが、箸は麺をつかみやすい溝付きのものだった。ラーメン屋さんはみんなこの箸を採用すればいいのにね。


味噌餃子って珍しいよね。いつもは酢醤油なんだけど、味噌は味がまろやかでイイね。美味しい!


さて、餃子で味覚の準備をしたところで、タンタンメンのスープをひとすすりすると……辛い! やっぱり辛いよッ!! 普通でコレ!? 辛さひかえめにしておけばよかった。でも、もう遅い……。


頼んだ以上は食わないと……せめて麺だけでも。麺はもっちりとした食感の中太麺。スープに合うように独自製法したオリジナルのものなのだとか。


辛いは辛いんだけど、食べていくうちに辛さに隠れた旨さが見えてきた。そしてその存在感がだんだんと大きくなって、辛味を越え始めた。もしかして、これか? 旨辛っていうのは

ファンにならって、スープをご飯にかけてどんぶり風にしてみる。辛味も旨味もご飯が吸ってマイルドな味になった。これなら辛さを気にせず食えるな!


麺もご飯も食べ切ったのに、気づけばれんげを持つ手が止まらなくなっている。は! これはもう完全にトリコだ。スープの味にハマって止め時がわからねえーーー!! そして丼の底を見ていた。


こんなの初めてだ! 辛さを売りにするお店でスープまで全部飲み干しちまった!! 奇跡だ、大の甘党の私に訪れた奇跡だよッ!!

私と同じように辛さの魅力がイマイチわからないって人は、1度ニュータンタンメンを食べてみて欲しい。辛さに開眼するかもしれないぞ!


・今回訪問した店舗の情報

店名 元祖ニュータンタンメン本舗 池袋店
住所 東京都豊島区東池袋1丁目38-1
時間 11:30~15:00 18:00~22:30
休日 水曜日

参考リンク:元祖ニュータンタンメン本舗
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24