アメリカ出身で日本文学研究者、文芸評論家と知られるドナルド・キーン氏(89歳)。東京・北区の名誉区民でもある彼は、最近行われた講演会で「北区のためなら死んでもいい」と冗談を飛ばすほどの日本好きです。

彼は東日本大震災後に、教鞭(きょうべん)をとっていたコロンビア大学を退職し、現在日本国籍を取得し永住権を獲得する意思を表明しています。帰化した後には名前を「鬼 怒鳴門(キーン ドナルド)」に変更する予定なのです。字面の迫力は相当なものではないでしょうか。

キーン氏が日本での永住を決意したのは、震災1カ月後のことでした。その当時、度重なる余震と原発に対する不安から、日本で活躍するスポーツ選手や外資系企業は続々と出国して行き、企業によっては本社機能を関西や他県に移したところも少なくありません。

そんななかキーン氏は、「日本への感謝のしるし」として国籍の取得を表明したのです。彼の決断に多くの人が勇気をもらったに違いありません。国籍を取得した後に「鬼 怒鳴門」となり日本人になる予定です。ただ、漢字名のインパクトに驚く人も多いようで、ネットユーザーは次のように反応しています。
 
・ドナルド・キーン氏の漢字名「鬼 怒鳴門」についてネットユーザーの反応
「暴走族みたいな名前だな」
「この当て字はちょっと」
「鬼はいらないとかそういう問題?」
「著作も鬼怒鳴門名義にしないかな」
「字面だけ見るとなんだか夜露死苦(よろしく)的なセンスな気が……」
「本気ですか先生」
「DQNネーム的日本名をつけようとされているとは」
「高齢だが、是非、帰化できるまで頑張って欲しい」
 
……など。やはり字面のインパクトが気になる人が多いようです。とはいえ、文学研究者だけに字面だけでなく、意味もしっかりと考えられたのではないでしょうか。いずれにしても、1日も早くキーン氏が日本人に帰化できることを願います。

illustration:Rocketnews24