
爽やかだった風も湿気を帯びる空模様。鬱陶しい季節にはせめてさっぱりとした喉ごしのものを食べたくなる。そうめんでいいか。
私(中澤)にとってそうめんって、それくらいの気楽さだから良いものなんだけど、なにやらそうめんの中にも重みのある歴史を背負う逸品があるらしい。高級品って何にでもあるものだけど、そうめんの高級品って味違うのか? 気になったので国内最高級そうめん『三輪の神杉』を買ってみた。
・『三輪の神杉』とは
Amazonの商品名に「皇室献上」と書かれていたこのそうめん。桐箱に入っているところは国内最高級オーラをいかんなく発揮している。
桐箱の中に入っていた説明書によると、そうめんの歴史は1200年以上あり、奈良県の三輪が発祥の地。そして、この『三輪の神杉』はそんな1200年にわたるそうめんの手延べ技術をつめ込んでつくりあげられたものなのだという。
価格は14束セット税込3900円。つまり1束約279円だ。歴史の重みを感じる一方で、一食当たりそこまで高くはないところがやはりそうめんである。
・普段食べてるそうめんと比べてみよう
とは言え、普段私がスーパーで買っている『揖保の糸』が6束税込430円で1束71円なことを考えると、約4倍の価格差がある。その違いって見た目で分かったりするんだろうか? そこでまずは『三輪の神杉』とスーパーで430円で買った『揖保の糸』を見比べてみたところ……
明らかに『三輪の神杉』が細い。確かに説明書には超極細麺と書かれているけど、そうめん自体がそもそも細いものだから技術の差が分かるか不安だった。そんな私がパッと見ても分かるくらいには違う。ほっっっそ!
・茹で上がりの違い
その細さのためだろう。茹で時間も50秒と短い。ストップウォッチで計って茹でた。普段食べている430円の『揖保の糸』の茹で時間が1分30秒~2分と書かれていることを考えると、「50秒」と言い切ってくるところにオーバーしちゃいけない圧がある。
そんなわけで、サッと完成。『揖保の糸』と茹で上がりを比較すると、より特徴が分かりやすい。膨張したような『揖保の糸』の麺に比べ、『三輪の神杉』は引き締まっていて絹糸みたいな美しさがある。
・食べてみると違いは明らか
食べてみたところ、その細さが繊細な歯ざわりとのどごしに変わる。口の中をサラサラ流れるように柔らかい。これまで私は『揖保の糸』にも十分繊細さと清涼感を感じていたんだけど、『三輪の神杉』と比べると、ぐにゅっとした抵抗があって微妙に太さを感じる。
その食感はほぼ別物。いわゆる、昔ながらのそうめんにおける高級感ってこの繊細さが鍵なのかもしれない。食べ比べてそう思うくらいには違いが明らかだった。
・どちらがウマイか
ただ、どっちがウマイかと聞かれると結構判断に迷う。普段慣れ親しんでいるせいもあるのか、安い『揖保の糸』もこれはこれで完成された美味しさのように感じるのだ。庶民感覚としては食べごたえがあった方が嬉しいというか。
そこで、編集部にいた2名の記者GO羽鳥と佐藤英典にも意見を聞いてみることにした。商品の説明をせずに食べてもらい、「どっちがウマイか」を聞いてみよう。まず、普段、そうめんをかなり食べるというそうめん好きのGO羽鳥は……
GO羽鳥「左(三輪の神杉)は柔いな。俺は茹で時間1分30秒だったら1分で出すくらいの固め派だから、断然右(揖保の糸)の方が好き」
──続いて、同じように佐藤英典に食べてもらったところ……
佐藤英典「んー……左(三輪の神杉)の方がツルッとしてるから左の方が好きかなあ」
・そうめんの良さ
意見が割れただけでなく、『三輪の神杉』を選んだ佐藤英典も「どっちでもいい」くらいの雰囲気。まあ、『三輪の神杉』が圧勝というわけではなかったことは伝わったのではないかと思う。高級品で確かに違いはあるのだが、言葉の通り「別物」で、それ以上でもそれ以下でもない感じだ。
そんなわけで、そうめんは食べ慣れたものを食べるのが一番良い。肩肘張る必要がないのもまた良さの1つ。そうめんの魅力を再確認した食べ比べであった。
参考リンク:Amazon
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼国内最高級そうめん「三輪の神杉」
▼揖保乃糸と食べ比べてみた
中澤星児



















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