いま日本の治安は最悪だと私は思う。よって我が家や実家には監視カメラを設置しまくっていたりもするのだが、最悪の状況も考えておかなければならない。


強盗やらに対峙したとき、まずやるべきことは「逃げる」であるのはセオリーだが、それでも逃げられない時は……護身しなければならない。


そこで5種類の護身用催涙スプレーをAmazonで購入。どんなもんかと実際に噴霧してみたところ、まったく想像とは違ったので情報共有しておきたい。


・この実験の目的

まず、なぜこの実験をしようと思ったのか軽く説明しておきたい。私自身も護身用催涙スプレーを持っているし、いざという時のために親などにも持たせた。しかし……


どのように噴霧されるのか、わからない!


……のである。とはいえ、量も少ないうえ、危険や迷惑もともなう護身用催涙スプレーを「お試し」で噴霧するわけにもいかず、「どのように噴霧されるのだろう」と不安な日々。


スプレーのボタンの強さはどのくらい? どのくらいの距離で放つのが有効なのか? どのような霧なのか? もしくは液体? いざ護身用催涙スプレーを購入しても、「ぶっつけ本番」で放つしかなくないか?


もしもその時、距離が足らなかったり、予想外の噴霧で自爆したりしたら元も子もない。──ということでの実験なのである。それでは、まいろう。


実験場所は、「100万円の古民家」の庭というか、裏山近く。付近には誰もいないので迷惑もかからない。


そしてターゲットは、砂子間記者から託された浮き輪「ジェリー」である。


購入したのは以下の5種類。左端から放っていこう。



・01「TG-2508」

3本セットで販売されていた。価格は常に変動しているが、私が買った時は4603円だった。ということは1本あたり1534円。

評価は371個で4.1。サクラチェッカーでも合格だった。


キャップを回転させると、ロックが解除される仕組み。んで、実際に放ってみたところ……


霧(ミスト)!


かなり至近距離で放たないと相手に届かない感じである。試しておいてよかった……。これを知らずに、いざ本番で、遠くから放っていたらモロバレするし、自爆していたかも……。



・02「アーマージャパン」

続いては、商品名に「世界ナンバーワンの催涙スプレー」と書かれている期待の商品。

価格は1本1980円。評価は86個で4.1。サクラチェッカーでも合格だった。


キャップをパカっと開くとスプレー部分が出てくる。間違って自分方面に放たないよう、穴の方向はしっかり頭に入れておきたい。で、実際に放ってみると……


これまた霧(ミスト)!


とはいえ、けっこう「直線的なミスト」が出る。ひとくちに霧といっても、その出方(でかた)には種類があるようだ。



・03「Lilima(リリマ)」

現在、Amazonの「カテゴリ 熊・けもの除けグッズ」部門においてベストセラー1位。商品名に「10万本突破」と書いてあるので本当に一番売れているっぽい。

価格は1本2480円。評価は219個で4.3と高評価。サクラチェッカーでも合格だった。


キャップを取ると、そのままスプレーになる感じ。もっともシンプルな構造だ。実際に放ってみると……


霧(ミスト)だねぇ……!


って、


うわ! 向かい風でモロに喰らってしまった!


咳がとまらん! そんでもって、目も痛い! でもこんなところでくたばっていられん。気合を入れてリベンジしたが……


う〜む。どれもこれも霧(ミスト)なのかなぁ……。かなり相手を引きつけてからでないと放てない感じなのだな。あとは、実戦時は風向きにも注意せねばならないことがわかった。勉強になる。



・04「SABRE(セイバー)」

Amazonでの商品名に「噴射距離4m」「ジェルタイプ」「世界No.1ブランド/信頼のSABRE社製」「世界各国の機関で採用されているセイバー社製」などと書いてあり、いやが上にも期待は膨らむ。

価格は1本2680円。評価は19個と少ないが、4.4と最高得点。サクラチェッカーでも合格だった。


説明書には「目を狙え」と書いてある。


安全装置のフタを半開きにしてボタンを押す仕組み。で、発射してみると……


!!!!!!!!


液体!!!!!


液が細いので横視点だと目視はできないが、


公称「噴射距離4m」はダテではなく、ジェリー、被弾しまくり!


オレンジ色の液体でビッショビショだ! 感覚的には水鉄砲。かなり距離があっても、狙いが良ければ相手に当たる。これを至近距離で「目のあたり」に噴霧されたら悶絶モノだろう。個人的には、コレが最も気に入った。



・05「FK(エフケー)」

最後は思い切り日本語が書いてあって安心な「マスタード&カラースプレー」。価格は1本3881円と高めながら、容量的には最も入っている(135ml)ので何度も使えそうな感じである。

なお評価は52個で3.5。サクラチェッカーも合格。これにて今回の5本すべてサクラ評価は無いことに。まだ護身用スプレー業界に怪しいサクラレビュアーは群がっていないようだ。


んで実際に発射してみると……


毒霧みたいな色付きミストが出た。


飛距離もそこそこ。ある程度モノ自体が大きいし、ノズルつきなので噴霧する方向も1発でわかるので誤射も無さそう。Amazon評価は3.5だが、もっと上でも良い気もする。


──以上5種類。うち4本が霧(ミスト)だったが、1本は液体だった。これも実際に試してみないとわからないこと。飛距離なども事前に把握でき、催涙スプレーへの理解がより深まった気がする。


身を守るには、敵を知ること。そして、自分(武器)を知るのも大切。今後の参考になれば幸いであるが、このような記事を書かないで済むような平和な世の中になってくれることを願うばかりである。


執筆:迷惑メール評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
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▼液体タイプの発射スロー映像。

▼防犯の講演もしております。


▼次回は2月1日、静岡県富士市での公演予定です。

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