みなさんは『エアフライヤー』という調理器具をご存じだろうか? ざっくり言うと熱風で調理をするクッキング用品で、油なしで揚げ物ができる優れものだ。別名「ノンフライヤー」とも呼ばれているぞ。

その『エアフライヤー』はかねてからコストコで販売されていたのだが、最近『新型エアフライヤー』(GAF858)を発見! 価格も8680円と目玉が飛び出るほど高くなかったので、思い切って購入してみることにした。

・アメリカのメーカー

コストコで販売されているのは「GOURMIA(グルミア)」というメーカーのエアフライヤー。ホームページによれば「GOURMIA」はアメリカの企業で、ニューヨーク州ブルックリンに本社があるらしい。

ネットで「GOURMIA」と検索すると山のようにエアフライヤーがヒットし、その種類は実に様々。中にはビックリするほど高額なものもあるが、コストコで販売されているのは比較的リーズナブルなエアフライヤーのようだ。

・油を最大80%カット

で、コストコオンラインによるとエアフライヤーは「最大80%の油脂をカットしてヘルシーな調理が可能」とのこと。健康への意識がかつてなく高い “1億総ダイエッター時代” におあつらえ向きな調理器具と言えるだろう。

しかもディスプレイをちょちょっと操作すれば調理できるらしいので、普通に期待大! というわけで、コストコの「新型エアフライヤー」の実力を確かめるべく「冷凍フライドポテト」「冷凍コロッケ」「冷凍エビフライ」を用意した。

・調理開始

んで、まずはハンドルを装着したり、コンセントを入れたり諸々スタンバイ。基本的にはエアフライヤーの2/3ほどを占めるボックスに食材を入れれば、後は勝手に調理してくれるアメリカらしさ全開のダイナミックなマシンである。

諸々のセットアップが済んだところで、まずは「冷凍フライドポテト」から行ってみよう! 食材の量や温度、さらに調理時間は付属のレシピがあるので、それを参考にすればOK。もちろんレシピは日本語だ。


まずは冷凍フライドポテトをボックスに入れて……


エアフライヤーにセット。


あとはピピっとな。


基本はこれでOK。ただし途中でアラームが鳴ったら、1度ポテトをかきまぜるとより風の通りが良くなるらしい。なので……


途中で1回シャッフル。


冷凍フライドポテトの場合、450グラムがおよそ15分で完成。その出来上がりはというと……



めっちゃポテトになってるやん!


真っ白だった冷凍ポテトが、こんがりきつね色になってる!! やるやん、エアフライヤー! そして肝心のお味はと言うと……


めっさウマい!!


きつね色のポテトはカリッとクリスピー食感で、そこまで色づいていないポテトは中身のホクホクがしっかり残っていた。油を使わないでこんなに美味しいなら、もう一生フライドポテトはこれでいいんじゃね……?

・大成功! ……からの

勢いに乗ってお次は「冷凍コロッケ」に挑戦! こちらも手順は冷凍フライドポテトと同じで、設定温度や加熱時間がやや違うだけである。もちろん、途中で1度ひっくり返す作業が発生した。ただ出来上がったのは……



なんか思ってたのと違う……


ポテトフライとは違って、冷凍コロッケは出来上がりも白いまま。ところどころ焼き目(?)は付いているが、私がイメージするコロッケの色とは大きくかけ離れている。むむ、こういうもんなの?

で、実際に食べてみると……なるほど。見た目は白いコロッケだが、食感は意外とカリカリしている。……が、カリカリが継続する時間が短い! 油で揚げたコロッケが10だとすると、3くらいでカリカリが終わってしまう印象だ。

おそらく我々が慣れてしまっているだけで “揚げ物” は相当じっくり油が行き渡っているのだろう。いくら衣の表面に熱風を当て続けても、カリカリ感に関しては油の揚げ物に及ばないのかもしれない。

とはいえ、中身はしっかりホクホクで、例えば外国で「私の国ではこうなの」と言われたら「日本のコロッケとそんなに変わらないね!」という程度。カリカリの持続時間が短いアッサリ系のコロッケである。

・あれ?

さらに「冷凍エビフライ」はコロッケよりも極端で、もはや「パン」と言っていいだろう。衣が分厚くエビが小さい冷凍エビフライは、エビフライというより焼いたパン粉、すなわち「トースト」を食べている感覚だ。

あたり前の話だが「そういえばパン粉はパンを砕いて出来てるんだよな」と思い返させらえるほど、エビフライは完全にパンでしかない。逆に言えばパン粉の味を感じられるほど、シンプルかつ素朴な調理方法と言えるだろう。


・まとめ

結果的に今回試した食材の中では「冷凍フライドポテト」がブッチギリでエアフライヤーとの相性が良かった。味もさることながら健康面を考慮すると、消費量が多いなら「冷凍フライドポテト専用機」として導入するのも無しではないだろう。

ただし、衣のある冷凍食品に関しては「素朴な味なのでやや物足りないかも」といった感じ。慣れてしまえばどうってことはない気もするが、少なくとも「衣が薄い冷凍食品」の方がエアフライヤーとの相性は良かった。分厚いと単なるパンです。

ちなみにボックスをそのまま丸洗いできるので、お手入れは簡単なのではないだろうか? 長く使用する調理具は運用面がとても重要。パネルなど機械の部分はわからないが、少なくとも料理が触れる部分のケアは問題なさそうだ。

というわけで、コストコで購入した『エアフライヤー』についてお知らせした。おそらくまだポテンシャルを秘めている調理器具なので、冷凍フライドポテト以上に相性の良い食材を発見すべく、今後も色々と実験を重ねていきたい。

参照元:コストコオンライン
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.