アメリカ発祥の会員制大型スーパー、コストコ。店内には所せましと数々のアイテムが並んでいるが、個人的に大好きなのが “本場と同じ商品” である。日本にいながらにして向こうの気分が味わえるなんてお手軽で最高だ。

今回ご紹介する『ミックスナッツバター』もアメリカ規格の商品なのだが、食べてみて私(P.K.サンジュン)はこう思わざるを得なかった。「やっぱりアメリカってやべえな」と──。

・砂糖不使用

コストコの『ミックスナッツバター』は1298円。コストコのプライベートブランド「カークランドシグネチャー」の商品だ。よく見かける「ピーナッツバター」とは違い、ナッツはアーモンドとカシューナッツが使用されている。

その他にも、パンプキンシード・アマニシード・チアシードが入っており、添加物はゼロ。さらには砂糖も不使用であるため「甘さゼロのミックスナッツバター」というワケだ。それでいて大さじ1杯あたりのカロリーは100kcalだというから震えが止まらない。

・なぜ甘くないのか?

それにしても「甘さゼロ」とはどういうことなのだろう? 気になりアメリカ在住の友人に聞いてみたところ「こっちのピーナッツバターは基本甘くないよ」とのこと。なぜなら「ピーナッツバターと一緒にグレープゼリー(ジャム)を塗って食べるのがあたり前だから。アメリカの国民食だね」という。

味のない『ミックスナッツバター』だけでも鬼カロリーなのに、さらに甘みを追加するだと……? しかも土台のパンのカロリーがあるんだぜ……? だったら「甘いピーナツバター」か「ジャム」のどっちかで良くないか?

……とは思ったものの、物は試しでコストコの『ミックスナッツバター』を試してみることに。こうした非日常が体験できることこそ、コストコの良さなのである。

・食べてみよう

んでもってコストコの『ミックスナッツバター』は、とにかく粘度がヤバい! フタを開けると出てくる液体はサラサラだが、下の方はミッチミチ!! 長めのスプーンで根気よくかき混ぜてから使用するといいだろう。

気になるお味だが、そのまま食べても砂糖不使用のため当然ながら甘くはない。チアシードのプチプチとした食感は良好なものの「ただひたすら香ばしいだけのミックスナッツバター」という印象だ。

だがしかし、そこに甘みを追加すると激ウマに! なんじゃこりゃ!? 今回は手っ取り早くハチミツを使用したが、ハチミツだけではあり得ない圧倒的なコクが生まれているではないか。簡単に言えば、ただでさえ「ヘビー級のハチミツ」が「超ヘビー級のハチミツ」に様変わりしていた。

ハチミツやジャムだけでは飽き足らず、ボリューム要員として『ミックスナッツバター』を加えてしまうとは。ぶっちゃけ「そこはバターで良くない?」とも思ったが、確かにミックスナッツバターの香ばしさに慣れてしまうと、普通のバターでは物足りないのかもしれない。

・アメリカしゅごい

なお、前述のアメリカ在住の知人によると「こっちの人はとにかくあの濃厚さが好きなんだよ」「なんなら砂糖が入ってないからヘルシーだと思ってる人もいると思うよ。フライドポテトでさえヘルシーだって言う人いるからね」とのことであった。いやポジティブかよ! アメリカやっぱりやべえな!!

セコセコとパン1枚当たりのカロリーを計算してしまう私とは違い、なんとアメリカ人の大らかなことよ。コストコの『ミックスナッツバター』は、まさにアメリカ人の大らかさが生んだ商品なのだろう。超ウマいけどおっかねえわ……。

結果的にコストコの『ミックスナッツバター』には “アメリカの懐の広さ” を思い知らされた気分である。広大なアメリカンスピリッツを感じたい方はコストコの『ミックスナッツバター』を試してみるといい……かもしれない。

参考リンク:コストコオンライン
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.