今夏はとても暑かった。スタミナをつけるために、土用の丑の日にウナギを食べた人も多いはず。そのウナギは稚魚が激減しており、価格が高騰している。数年前からウナギの代わりにナマズの蒲焼きの提供が各地で試みられているが、いまだそこまで浸透はしていない。
代わりになるかどうかはわからないけど、そもそも私(佐藤)はナマズを食べたことがない。一体どんな味がするのか? 気になったので、インドネシア料理のお店で「ナマズ」(Pecellele / ペセルレレ)を頼んでみたところ、思っていた以上にそのままでビビった!
・インドネシア料理店でナマズ
私が訪ねたのは、新宿・歌舞伎町の「チンタジャワカフェ 新宿店」である。今年7月にオープンした本格インドネシア料理のお店で、2015年に平塚に1号店がオープンし、現在は横浜・秋葉原・渋谷・大宮にもお店がある。
歌舞伎町は通り道なので、普段からよくこの辺を歩いているはずなのだが、こんなところにインドネシア料理店ができたなんて、全然気づかなかった。1階の吉野家と看板の色が同じだから、見逃していたのかも……。
エレベーターで8階に上がってみると、入口には可愛らしいイラストが描かれている。お店のマスコットキャラかな。
昼時に訪ねると、利用客の半分は外国人。インドネシアの方々だろうか、母国の味を求めて利用しているかもしれない。メニューを見ると、見慣れないものが数多くある。たとえば、前菜の「タフイシ」(揚げ豆腐野菜入り)は初めて目にする名前だ。
ランチメニューはないけど、ご飯付きの料理や麺料理が豊富にある。ナシゴレン・ミーゴレンはインドネシアの代表的なご飯・麺料理だな。これは聞いたことあるぞ。
インドネシアといえば、大豆を使った発酵食品「テンペ」もよく知られている。それを使ったメニューも揃っていて、フライドテンペや天ぷらテンペなんてのもあった。
で、私が頼んだのは、まず「ジャワコーヒー」(税込420円)。
ジャワコーヒーは豆を細かく粉砕して、直にカップに入れてお湯を注ぐ。ドリップフィルターを使うと目詰まりするので、フィルターは使わない。豆はカップの底に沈殿のするので、その上澄みを飲む。香りが高く、とても苦い。
そして食事は「ナマズ」(税込1300円)です! メニューには「ナマズ魚」と記載されているだけで、料理法はわからなかったけど、こりゃ素揚げのようだな。
尾頭付きのこんな立派なナマズを見るのは初めてかも。しかも姿揚げで豪快だねえ。
頭も食べるのかな? 食べ方がわからないので、今回は身だけを頂くとしよう。
・いざ実食!
ナマズは肉質がタンパクと聞いたことがある。その通りに、クセがなくさっぱりしている。泥臭いイメージがあるけど、臭みは全然ない。皮が厚くて、それがパリっと揚がっているので、歯ざわりが心地よい。少々大げさにいえば、鶏皮に近いかも。
皮が厚いから素揚げにするんだろうなあ。身を切り分けるのが手間だろうから。この皮の食感はウナギに近いものを感じる。蒲焼きにしたら、ウナギの代わりとしてもイケる気もするな、うん。
でね、ソースらしきものが添えられていたので、それにつけて食べてみたんですよ。
そしたら、コレがめちゃくちゃ辛い! 一瞬大根おろしを思わせる爽やかさがあるのに、後から辛さがワーっと口の中を支配する。うわ~、ダメだ。これは私が食えないヤツ。
あっさりしたナマズの身には、パンチの強い味が合うんだけど、辛いのは苦手でねえ~……。辛味を使わないなら、甘酢あんかけとかナマズの姿揚げには合いそうですよ。
すっかり口の中が辛くなってしまったので、追加でデザートをオーダー。「揚げバナナのココナッツ風味」(税込520円)を頂きました。
本当は、追加注文する際に「焼きバナナチーズチョコ」(税込770円)を頼んだはずなんだけど、言い方が悪かったみたいで、揚げバナナが出てきました。でもこれも美味しい!
厚めの衣の中にはあま~いバナナ。ココナッツシュガーとホイップクリームで甘さ倍増! 先のソースの辛味を抑えて、あまりある甘さでした。
ナマズもさることながら、本場のインドネシア料理を味わえるのでこのお店はオススメです。ただし、あの辛いソースには気を付けて頂きたい……。
・今回訪問した店舗の情報
店名 チンタジャワカフェ 新宿店
住所 東京都新宿区歌舞伎町1-6-3 東海苑ビル8F
時間 11:00~22:30