先日、ふとした会話の中で妻が一度も「牛角」に行ったことがないという衝撃の事実が明らかになった。これは記事のネタになると直感した私(あひるねこ)は、すぐさま妻を最寄りの店舗に連れて行ったのだが……。

結論から言うと妻はこの後、盛大にブチギレることになる。一体何が妻をキレさせたのか? 順を追ってお話ししたい。

・初めての「牛角」

さて、「牛角」といったら食べ放題である。4種類あるコースのうち、やはりここはもっともスタンダードな「牛角コース」(税込3938円)で攻めるのがよろしかろう。

「70品コース」(税込3498円)だと値段は安いが牛肉があまり食べられないため、焼肉に行ったという満足感が希薄。「牛角コース」なら『熟成王様カルビ』や『ロース』『牛ハラミ』も注文が可能だ。


というワケで「牛角コース」を選択! 90分制ラストオーダー70分だから、のんびりしている余裕は無(む)。タッチパネルで目に付いたものをカートに入れたら……


片っ端から焼き……


片っ端から食す。



合間にサイドを挟みつつも……


肉と食欲は絶やさずに……


邪念を払うように焼き続ける。


シメに『牛角冷麺 ハーフ』を頼み……


デザートの『牛角アイス』を食べたところで……


妻がブチギレた。


・意味不明

え、キレるとこあった!? どこでスイッチが入ったのかよく分からないが、妻の怒りはまるで炭火のように真っ赤に燃え盛っている。



ここから先は要点をハッキリさせるため、妻と私のやり取りをかなり簡略化した形でお伝えしたい。


──鎮まれ! 鎮まりたまえ!! なぜそのように荒ぶるのか?


「逆に問いたい。なぜ『牛角アイス』は1人1個なのか?


──分からない。「牛角」に聞いてほしい。


「これは食べ放題コースではないのか? 私は食べ放題と聞いてこの地へ来た。しかしメニューには『おひとつお好きなデザートをお選びください』と書いてある。なぜなのか?」



──私は回答する術を持たない。


「今日食べたものの中で、この『牛角アイス』が圧倒的においしい。どの肉よりもおいしい。これをもっと食べたい。なぜ1個しか頼めない? なぜ縛りを設ける?」


──その意見には同意するが、何度も言うように私にはどうすることもできない。


「汚らわしい人間共め。我が苦しみと憎しみを知るがいい……」


・アイスが足りない

たしかに妻の言う通り、「牛角」で食べる『牛角アイス』のおいしさは異常だ。きな粉と黒蜜をかけただけの簡素な品だが、そのウマさは全メニューの中でも屈指。ロースターで火照った体にどこまでも染み入ってくる。

他の品数を大幅に減らしてもいいから、『牛角アイス』の個数制限だけは撤廃して欲しいと思うのは私だけではあるまい。ブチギレた妻がタタリ神と化すのも無理はないだろう。



調べてみると、もっとも高額な『黒毛和牛コース』(税込6248円)でもデザートは1人1個のようだ。6000円払っても食べ放題にはならないのか……。

どうしても食べたい場合は、アラカルトで注文するしかなさそうである。食べ放題なのに単品を追加するのはもったいないような気がしてしまうが、残念ながら『牛角アイス』にはそれだけの価値がある。背に腹は代えられないのかもしれない。


世間では「女性半額キャンペーン」で何やら話題の「牛角」だが、できれば「期間限定で『牛角アイス』も食べ放題!」みたいなキャンペーンもいつか実施してほしいものだ。何度でも言おう。『牛角アイス』は至高であると。

参考リンク:牛角
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.