3分で激ウマなうまかっちゃん。私(中澤)はインスタント麺の茹で時間は割と厳重に守るタイプだ。それこそ、時間を計って作る。袋に書いてあるくらいだからそれが1番ウマイ茹で時間なんだろう。
と思っていたのだが、ハウス食品の公式サイトに「バリカタ1分うまかっちゃん」というレシピが載っていた。どういうレシピかと言うと……
・自信無さげ
うまかっちゃんの茹で時間を1分にするだけ。材料も「うまかっちゃん1袋」「水450ml」だけ書かれている。茹で時間を変えるのみというシンプルさ。レシピとは?
さらには、作り方の上の小見出しにはこう書かれている。「うまかっちゃん、ゆで時間1分でもおいしいのか?!」と。「?」ついてもうてるがな。
検証風の小見出しなのに、レシピなので結論がない。こんな自信無さげな公式レシピある? 私は初めて見た。これ本当に食べられるものが出来上がるのかな。
・逆に気になる
メーカーの公式レシピって、基本的には「それは美味しいに決まってる」という手堅いものが多いため、逆に気になる。というわけで、作ってみることにした。まずは、麺を茹で……
1分でサッと丼にあげる。直前まで四角形を保っていたので微妙にほぐれきってない気もするが……
スープの素を入れて混ぜたら……
完成。
・せっかち
実際に作ってみると凄いせっかちな人みたいである。とりあえず調理時間3分の記載が間違いないことは判明した。とは言え、調理時間は言い切ってるし、気になるのはやはり「おいしいのか?!」の方である。食べてみると……
おいしい。麺に固いという印象はなく、どちらかと言うとアルデンテ。麺の旨みはちゃんとありつつも、芯があってパツッとした食感がなかなかツウな味だ。正直、3分茹でた時のモチッとした麺よりもスープと合っている気さえする。
・福岡県出身者に聞いてみた
茹で時間か。発想自体はシンプルだが、袋の記載から変えてみようと思ったことがなかった。目からウロコである。ひょっとして、みんな自分の茹で時間があるのだろうか? そこで福岡県出身の原田たかし記者に何分茹でるのか聞いてみたところ、さらなる衝撃を受けた。
原田たかし「何分かは分からないです」
──どういう意味ですか? 毎回適当ってこと?
原田たかし「いえ、強火で茹でて、水があふれそうになったら火を弱くしてほぐして……というのを2回繰り返したら食べます」
──何分とかのレベルじゃなかった。っていうか、オリジナリティーあふれすぎだろ。原田たかし記者によると、そもそも何分か計ったことがないらしい。もはや概念が違う。
ひょっとしたら、私が知るうまかっちゃんとあなたが知るうまかっちゃんも別の味かもしれない。茹で方1つとっても想像だにしないバリエーションが存在するうまかっちゃんはさすが袋麺のパイオニアと言えるだろう。
参考リンク:ハウス食品
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.