突然だが、皆さんは「猫好き用ラーメン」というものが世の中に存在することをご存知だろうか。私(中澤)は全く知らなかった。そもそも、猫用ではなく猫好き用って何やねん。
猫好きにも色んな人おるで? 専用って難しくないか? 見た時は普通にネタだと思ったのだが、買ってみたところ納得せずにはいられなかった。にゃるほど!
・またふざけたものを
愛知県の小笠原製紛株式会社が販売しているこのラーメン。麺の製造者は静岡県の住岡食品で、スープは愛知県の味食研と全て日本製だ。さらには味のラインナップは「トムニャム」「和風とんこつ」「みそニャン麺」「フーフーニャうどん」など無駄にバラエティ豊か。
完全にふざけている。そう思ったので「みそニャン麺」を買ってみた。ちなみに、私が出会ったスーパーでは全種類税込258円であった。
・猫感
キャットフードでも入ってるのかとも考えたが、開けてみると乾麺とスープの素のみと猫感は皆無。中身はうまかっちゃんみたいなんだけど、これは良いのか悪いのか。
猫好きが見たら「もっと猫感出してこいや!」と怒るかもしれない。今のところ、それほど普通のインスタント麺である。
じゃあ、味に猫感があるのだろうか。猫感のある味って何やねんということは置いておいて、作ってみた。なお、作り方も鍋で茹でてスープの素を入れるという普通のインスタント麺方式である。
・食べてみた
スープの素は八丁味噌ベースで、黒に近い濃い色の素を煮汁に溶かすと、こだわりのない町中華の味噌ラーメンみたいな雰囲気になった。スープの味は、八丁味噌ってこういう味だよなあって感じである。特徴的な少し辛味のあるコクがしっかり感じられた。
しかし、もうちょっと出汁の味が強くてもいい気もする。出汁の素とバターを足したらウマイだろうなあと思う味だ。
一方で麺はちゅるちゅるしていてちゃんとウマイ。総合するとインスタント麺としては悪くない出来と言えるだろう。少なくとも、インスタント麺に多くを求めてない私にとっては充分だった。食べるものを考えるのが面倒くさい時に満足できる味である。
・「猫好き用」とは
ただし、猫感はない。マジで何なんだ猫好き用って。そこで改めてパッケージを細かく確認したところ、隅っこに小さくこんなことが書かれているのを発見した。
「本商品お買い上げ金額の一部は、動物の保護活動等に役立てております」
──にゃるほどな~。ネタでも味でもデザインでも微妙なところだが、これは確かに猫好き用と言ってもいいだろう。その記載に思わず納得してしまった。
そう考えると奇をてらってない普通の味なのも良い。何気ない時に食べやすいのだ。話題になるならこういうのが話題になってほしいものである。
参考リンク:楽天市場
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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