味覚を信用している友人が興奮気味に「一体感が再オープンしたぞ!」と教えてくれたのは半月ほどまえのことだっただろうか? 聞けば『一体感』は超有名カレー店で、それまで店舗を構えていた築地から東銀座に移転したようだ。

お恥ずかしながら私は『一体感』のカレーを食べたことが無いのだが、これはいい機会かもしれない。……なんて軽い気持ちで東銀座に足を運んだところ、一体感のカレーはとんでもない代物だったのである。

・持論

どこで食べても外す可能性が極めて低い料理、それがカレーである。世の中にマズいカレーはそうそうなく「逆にぶち抜けて美味しいカレーも少ない」というのが私の持論。それだけカレー自体が優秀な料理なのだろう。

だがしかし、一体感のカレーは私の想像を軽々とブチ抜いて来た。詳細については後述するが、少なくとも私の人生でTOP3に食い込むカレーであることは間違いない。ちなみに1位は死んだ母ちゃんのカレーな。

・東銀座に移転

さて、調査によると東銀座に『一体感』がオープンしたのは今年6月のこと。それまでは築地の場外市場に店舗を構えており、そちらも大変有名なお店だったようだ。

また冒頭の友人いわく、一体感は「注文が入ってから土鍋でご飯を炊き上げる」ことで有名なんだとか。ゆえに料理が運ばれてくるまで20分ほどはかかるらしいが「それが全然苦にならない圧倒的なウマさ」とのことである。

なるほど……カレー屋なのにカレーよりもライスに振ったお店なのかな? それってかなり珍しいような……? あとルーはどんな感じなんだろうか? 私の中で『一体感』が俄然気になってきた。

・朝8時から営業

というわけで、平日の午前10時に東銀座の一体感へ。同店は朝8時から15時までという珍しい営業スタイルで、水曜日と木曜日が休みなので注意して欲しい。また支払いはキャッシュレスのみ対応となっている。

さすがに10時の時点で行列は出来ていなかったが、それでも店内の半分ほどは埋まっていた。聞くところによるとお昼時は行列があたり前らしいので、朝カレーは意外と狙い目なのかもしれない。

・いざ実食

今回注文したのは「和牛ビーフカレー」で、価格は1650円である。3種類の中から選べるお米は「オリジナルブランド米」をオーダー。その他「茄子(200円)」と「エビフライ(250円)」「チーズ(150円)」もトッピングした。

そして待つことおよそ20分。ウワサの土鍋を開けてみると……


ツヤッツヤ!


まるでCMに出てくるかのように美しいお米は、真面目に米が立っているではないか。ヤバい、ウマそう! ご飯を皿によそい、ルーをかけて食べてみたところ……


ウッッッッマ!!!!!!


ルーは「最初が甘くて後から辛い系」の味わい。方向性自体は半蔵門にある欧風カレーの超名店「プティフ・ア・ラ・カンパーニュ」系統と申し上げていいだろう。すごい、久々にカレーでビビった。

そしてルーに入ったゴロッとした牛肉がこれまたウマい! 当初は “ライス振り” のお店かと思っていたが、終わってみればルーがめちゃめちゃ美味しいカレー店という印象だ。もちろん米もウマいけど!!

また付け合わせのピクルスも申し分なく、カレーライスとして総合力がとんでもない。トッピングメインのお店ではなく、あくまで主役はカレーとライス、つまり「カレーライス」であった。

・突き抜けてた

先述の通り、カレーはブチ抜けて美味しくするのが難しい料理だと思っており、その考えは今でも変わらない。要するに全員がメジャーリーガーなのだ。が、一体感のカレーは大谷翔平クラス。それくらい突き抜けたカレーである。

もちろん好みにもよるだろうが、ガチで『一体感』はオススメできるしまた来たい。美味しくないカレーを見つけるのも難しいが、一体感レベルに美味しいカレーもなかなか無いハズだ。

・今回訪問した店舗の情報

店名 一体感
住所 東京都中央区銀座4-14-1 石田ビル銀座 1F
時間 08:00~15:00
定休日 水木

執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.