煮干しのラーメンが好きだ。言うほどラーメンにこだわりは無いものの「好きなラーメンは?」と聞かれたら「煮干し系のラーメン」と答える。出来ればほのかに香る程度より、ガツンと煮干しを感じたい。
そんな私のアンテナに引っ掛かったのが『麺処 にぼし香』である。店名からして煮干しの圧を感じるが、同店は一部のマニアが「セメント系」と称するゴリゴリの煮干しラーメンだという。衝撃の「セメント系」とは果たして。
・ラーメンは普通に好き
ここ5年ほどで、私もようやくラーメンの良さがわかってきた。それまでは圧倒的な “つけ麺派” であり、その昔「ラーメンってそんなに美味しい食べ物ですか?」と先輩に言って鬼ギレされたこともある。
当時は「1秒ごとに麺が水分を吸っていく感覚」がイヤだったのだが、最近はさして気にならない。実際に昔よりラーメンを食べる機会は増えたし「七彩」など定期的に足を運ぶ店もできた。
中でも「煮干し系ラーメン」は素直に美味しいと思うし、美味しいと聞けばわざわざ遠方まで足を運ぶのもやぶさかではない。そんな私が最近発見したのが水天宮の『麺処 にぼし香』である。
・セメント系?
同店を発見したのはSNSのショート動画。その中で にぼし香のラーメンが「セメント系」と称されていたのだ。これまでそれなりに煮干し系ラーメンは食べてきたが「セメント系」は初めて聞くパワーワードであった。
というわけで、東京メトロ「水天宮駅」から徒歩3分ほどのところにある『麺処 にぼし香』へ直行! 余談だが道路を挟んだ向かいには、とじないカツ丼で著名な「#カツ丼は人を幸せにする」があったぞ。
・ご対面
で、注文したのは「特濃煮干蕎麦」で価格は1人前1200円。レベル的には「煮干蕎麦(950円)」と「濃厚煮干蕎麦(1100円)」をすっ飛ばして、いきなりラスボスを選択したことになる。そして到着した「特濃煮干蕎麦」はというと……
すご!
これがセメント系か……!!
シルバーというかグレーというか。ギンギラギンのスープは確かに「セメント系」である。またスープの色のみならず、ドロリとした粘度の高さも紛れもなく「セメント系」と申し上げていいだろう。
・衝撃体験
さっそく食べてみると、これまたスゴイ! あたり前だが煮干し過ぎる!! これまで私が経験してきた「煮干しのスープ」ではなく、完全に煮干しそのもの! 煮干しの本体!! これはなかなかの衝撃体験ですよ……!
ザラザラとした煮干しを感じるスープは「これ以上はないだろうな」と思わせるそのまんま煮干し。正直、普通の「煮干蕎麦」の方がスープとしては美味しい気がしたが、煮干し熟練者はこれくらいニボニボしていた方がいいのかもしれない。
・和え玉は注文必須
また、同店の名物「和え玉」は間違いないウマさで「黒酢の和え玉(350円)」は、そのまま食べても煮干しのスープと食べても美味しくいただけた。『麺処 にぼし香』へ出かけたら、マストで和え玉は注文していただきたい。
私には「いきなり特濃」は早かった気がするが、それでも『麺処 にぼし香』は非常に腕のあるラーメン店という印象だ。サイドメニューの「炙り肉めし(450円)」も非常に美味であった。
というわけで、究極の煮干しラーメン「セメント系」についてお知らせした。そんじょそこらの煮干しじゃ物足りないという人は「特濃」で、それ以外の人は「煮干蕎麦」もしくは「濃厚煮干蕎麦」がオススメだ。
・今回訪問した店舗の情報
店名 麺処 にぼし香
住所 東京都中央区日本橋蛎殻町2-2-2 山口ビル 1F
時間 ランチ 11:00~15:00 / ディナー 17:00~22:00(月〜木)、17:00〜23:00(金)
定休日 不定休(土日はランチのみ営業)
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.