まただ、またしてもかかってきた! 非通知で警察を騙る詐欺の電話が。以前、和歌山県警を騙る詐欺の電話がかかってきた私(佐藤)の元に、今度は「秋田県警」を騙る詐欺電話がかかってきたのである。
以前はうろたえて録音し損なったのだが、今回は冷静に対処して、録音(録画)に成功したので、その通話内容を紹介したい。この手の電話がかかってきたら詐欺! 十分に気を付けて頂きたい。
・佐藤ではない
和歌山県警を騙る電話がかかってきた際に、私は和歌山県警の担当者の方に、大変有用な情報をお教え頂いた。
「5~6年前の個人情報を入手したみたいで、古い住所や旧姓で本人確認をしてるみたいです」
と、聞いていた。
実際、私にかかって来た電話は「佐藤さんの携帯電話でよろしかったでしょうか?」と確認したのである。
私は仕事上、「佐藤」を名乗っているのだが本名は「山科」である。
仕事やプライベートの人から「佐藤さんですか?」と尋ねられるならわかるけど、警察が旧姓を尋ねるのはおかしいのである。
・「操作対象に名前が挙がっている」という手口
今回も同じく、電話の相手は「佐藤さんの携帯電話でよろしかったでしょうか?」と尋ねてきたので、一瞬で詐欺だとわかった。
そこで「少々お待ちください」と待たせておいて、録音環境を整え、いざ勝負! 以下は、私と相手とのやり取りである。
佐藤「すみません、お待たせしました」
相手「いえいえ、じゃあよろしいですか? お話して」
佐藤「はい」
相手「今回ですね、秋田で起きた事件について、秋田県警からですね、捜査協力要請を受けておりまして」
佐藤「はい」
相手「その事件に関してお聞きしたいことがありましたので」
佐藤「はい」
相手「え~と、秋田県警まで行くってことはできますかね」
以前の和歌山県警の時と同じパターンである。捜査対象に名前が挙がっており、お金を払うと捜査対象のリストから名前を外せるというものだ。その時に即答で「行きません」とか「行きます」とか、何か次につながることを言えばよかったのだが、私はつい素(す)になって……。
佐藤「ちょっとかけ直していいですか? 秋田県警に」
と言ってしまった。一応、前提は相手が秋田県警のはずなのに、暗に「お前、秋田県警じゃねえだろ」と意思表示をしてしまった。すると
相手「そうですね。じゃあ、よろしくお願いします」
それで切られてしまった。
多分、詐欺電話を撃退する応対としては正しかったのだが、真相を探る術としては間違いだった。また逃してしまった、チキショー……。いずれにしても、この手の内容は詐欺である。
・応じないでください
この後に、確認と報告の意味合いで秋田県警に電話をしてみると、やはり私と同じように詐欺電話を受けた人からの問い合わせが相次いているそうだ。
担当「先週先々週くらいから、同じような問い合わせが増えています。お金を要求されるようなのですが、絶対に応じないでください」
そうアドバイスをしてくれた上で。
担当「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」
と謝られた。全然謝ることではないですよ。悪いのは詐欺のヤツらですから。
とにかく、このような電話があったら、「かけ直す」と伝えるか即切ることをおすすめする。その上で不安なら地元の警察署に相談すると良いだろう。繰り返すが、警察が非通知で電話をかけてくることはないので、非通知で「警察です」と言われたら、それは詐欺! 相手にしないように注意してほしい。
参考リンク:秋田県警、和歌山県警(PDF)
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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