以前、記事を書いた「パリ化する荒川区」の取材中、都電荒川線の小台駅前で気になる店を見つけた。

その名も「街仲食堂 料理上手なおばあちゃんとお酒」

一見するとモダンなカウンター居酒屋なのだが、この店ではこの街に住むおばあちゃんが作った料理が食べられるというのだ……!

栄養のある家庭料理こそ、食べたくなるもの……。人が作ってくれた手料理に飢えていた私はさっそく店を訪れることにした。

・リアルなおばあちゃんの手料理

都電荒川線・小台駅から徒歩30秒ほどの場所にある「街仲食堂」。店の外の貼り紙には


「当店はお料理が大好き、お料理上手な地元のお母さん達が毎日まごころを込めて丁寧に作ったおばんざいをご提供しております」


と書いてあり、さらに


「60歳以上のお料理上手な方を募集しております!」


と求人募集の貼り紙まである。本当に地元のおばあちゃんやおじいちゃんの料理が食べられるのだ。

働き方は週1日数時間から、知らない料理や苦手な調理を任せることはない、体調・予定優先で無理のない働き方ができる……などと、お年寄りでも安心して働けるようなことが書いてある。なんとなくこういうのを見るとホッとする。


・ランチタイムに定食を

オープン時間の11時すぎに入店。店の中には提供されているおばんざいメニューの短冊がずらりと貼られている。

「銀だらの煮付け」や「」大根の煮物」といった家庭料理っぽいものもあれば、「アンチョビオリーブガーリックポテト」のような、ワインのつまみっぽいものも。

ランチタイムは定食セット(1000円)があるので、そちらを注文。

・6種類から選べるメイン
・2つの小鉢
・お味噌汁
・漬物
・寝かせ玄米

というセットになっている。

ちょっと暑くなってきたので、さっぱりしたものが食べたくて今回は「鶏の梅肉あえ」にしてみた。

店内の短冊メニューには作ったおばあちゃんの名前が入っていて、これはみつえさんという方が作った料理らしい……!


お店の方いわく「〇〇さんの味付けが好き」といった感じで指名注文もあるそうな。

でてきた料理はこんな感じ。野菜もたっぷり、彩りとバランスが良くて、こういうのが食べたかったんだよ〜!


ついてきた小鉢はまりこさんの「アンチョビポテト」と、けい子さんの「かぶと新玉ねぎとハムのマリネ」。


そして、メインのみつえさんの「鶏の梅肉あえ」は梅の甘酸っぱさと、鶏肉の柔らかさが最高に美味しくて、ご飯が進む味……


みつえさ〜〜〜〜〜ん! めっちゃ美味しいです!

どれも、レストランとはまた一味ちがった優しい味がする。まさしく料理上手なお母さんの家庭の味……。食べてるうちに涙がでちゃいそう。


・街全体が元気になる場所

もともとこのあたりは昔ながらの商店街が多く、街の活性化のためもあって、ここにお店を開いたという。

ちなみに、作っている方の中には料理教室の先生をしていた方などもいるそう。


「最初は家族の付添がないとお店に来れなかった方も、店で働くうちに元気になってきて、一人で歩いて来れるようになったりとかもあるんですよ」


とお店の方が話していた。必要とされるって、たしかに力になるもんね。シニアの働き方としてもいいのかもしれない。

手料理メニュー以外にも、「山内商店のこんにゃくおでん」のような商店街のお店のお惣菜なんかも置いてあって、まさに地域密着型。


最近はお惣菜もスーパーとかコンビニで買うことが多いけど、昔ながらの町の味や、誰かの手料理が食べられるって温かくっていいな……。

近くにあったら絶対通うのに……というか、こういうお店が他の地域にもできたらいいのにな〜と思ったのでした。


・今回ご紹介した店舗の詳細データ

店名 街仲食堂
住所 東京都荒川区西尾久3-20-4
営業時間 平日 11:00~22:00、土曜日17:00~22:00
定休日 日・祝日


参考リンク:Instagram
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.
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▼外観はこんな感じ。増田園の看板が目印

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