鰤(ぶり)や鯖などの名前を聞いて、特徴や模様をパッと頭に思い浮かべられるだろうか?

食品売り場ではすでに切り身になっているものも多いため、意外と本来の姿を知らないという方も多いのではないだろうか。

今回ご紹介するのは、そんな魚たちを題材にした一風変わった かるた。魚の模様で取り札を判断するだけでも面白いと思ったのに……なんとかるたの概念を覆すまさかの能力まで持っていた。


・さかなかるた

かるたのタイトルは「さかなかるた」。うん、どんな かるたなのかとっても分かりやすい名前だな。公式Amazonサイトでの価格は税込み4290円だった。


特徴は何と言っても取り札いっぱいに魚たちの模様が描かれていることだろう。


表面には特殊な印刷がしてあって本物の魚のようにキラキラしているうえ、触ると模様や鱗に沿ってでこぼこしているのが分かる。視覚だけでなく触感でも魚の模様を観察できるぞ。


裏には魚の全体図と名前、全長や雑学などの情報が記載されている。「カサゴは江戸時代にアンポンタンと呼ばれていた」など、思わず興味を引かれる内容ばかりでここを読んでいるだけでもだいぶ面白い。


読み札には大きく魚の名前が書かれている。先ほどご覧いただいた通り取り札には魚の模様だけしか描かれていないので、読み手がこの名前を読み上げたらプレイヤーはその魚を模様だけで判断し、取り札を取らなければいけない。

対応する文字が書かれている普通のかるたとは一味違う、知識が物を言うバトルが楽しめるぞ。



遊び方を把握したところで、実際に家族と一緒にプレイしてみた。

こうやって並べて見てみると、魚の模様ってめちゃくちゃ個性があるんだな。特に青魚類は見分けられるか不安だったけど、縦線が入っていたり独特の模様があったりで意外と判別できる。


とはいえ、やっぱり模様だけで種類を判断するのは難しい!!

「これかな!?」と思う札があっても、本当に合っているのか分からなくて通常のかるたより迷う時間が多かった気がする。何なら何回かお手つきもした。

その代わり、「シイラって本当にこんな色をしてるんだ」とか、「鰤ってこんなに鱗が細かいんだ」など、たくさんの発見があった。


食材として使う時はそこまでじっくり観察することもないから、さかなかるたに出会わなければこれらの特徴を知らないままだったかも。図鑑や水族館で眺める時とはまた違う見方で魚を観察することができた。

ちなみに結果は12対12で同点だった。非常にいい勝負ができたと思う。



・概念吹っ飛んだ

そしてこの さかなかるた、耐水素材でできているので水の上で遊ぶことも可能なんだとか。

──え? かるたって机や床の上で遊ぶもんじゃないんですか……?


触ってみると普通の紙のカードって感じだけど、本当に大丈夫なんだろうか。試しに水をバシャバシャかけてみたところ……


無傷。


裏面に水をかけてみても……


無傷。


水の上に数分間浮かべてみても……


めっちゃ無傷。


えぇ……どんな技術……

正直かるたの値段を見た時は「ちょっとお高いかも……?」と思ったけれど、こんな特殊仕様になっているのなら納得だ。この撥水(はっすい)能力なら水の上でプレイできるのも納得である。

小さなお子様とお風呂に入る時などに遊んでも楽しいのでは? 取り札が波でゆらゆら揺れて、いつもとひと味違う かるた大会ができそうだ。

ということで「さかなかるた」は、取り札でも遊び方でも新感覚を味わえるユニークすぎる かるただった。

参考リンク:さかなかるたAmazon
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.