現在、バーミヤンでは「台湾展(タイワンフェア)」が開催中だ。その名の通り「台湾グルメ」にフィーチャーした期間限定のイベントである。

以前、当サイトの亀沢記者がいち早く台湾展についてレポートしているが、ちょっと待って欲しい。同じものを食べているのにもかかわらず、私とは感じ方が全く違ったのである。

・台湾フェア開催中

日本でもお馴染みの「麻辣湯」や「魯肉飯(ルーローハン)」を軸に10種類以上のメニューを取り揃えて展開中の台湾展。期間は2024年5月中旬までを予定しているとのことだ。

さて、今回のセールスポイントはズバリ、台湾の有名店「潮味決(チャオ・ウェイ・ジュエ)」が複数のメニューを監修及びに共同開発していることだという。

「潮味決」は台湾全土100店舗以上を展開するスープ専門店で、名物は「麻辣湯」とのこと。つまりバーミヤンは「現地感さながらの味」を目指したに違いない。



・え?

……が、亀沢記者いわく、ごく一部のメニューを覗いては「本場の味が苦手な人にオススメ」と言うではないか。要するに「日本風にローカライズされた味」ということだろう。

実は私もバーミヤンで「麻辣湯」を食べたのだが「ちょっと待ったーーー!」と声を大にして申し上げたい。率直に「亀はいったい何を言ってるんだ?」と感じた次第だ。

亀沢記者は記事内でこう記している。


「味は「ちょっと変わりダネのカレーラーメン」。麻辣湯とは、これほどカレーっぽい食べ物なのだろうか? 食べたことがないのでこれ以上コメントはできないが、具沢山で非常においしいカレーラーメンであることは間違いない」



あの麻辣湯をカレーと感じてしまうとは、彼女は普段どれだけ突拍子もないカレーを食べているのだろうか? 当然カレーと同じスパイスが入っているかもしれないが、断じて「カレー」ではない。



・ちょっと待った

私の感想は、唐辛子と山椒のスッキリとした辛みと痺れ。ちょっと例えるのが困難な中華系のスパイス。それらが複雑な旨味を作り上げており「1ミリもなんちゃって麻辣湯の気配がない」というものである。

もちろん専門店に行けばこれくらいの麻辣湯もあるが、少なくともファミレスのメニューとは思えないほど、バーミヤンの麻辣湯は本格派であった。仮に10年前ならば、商品化さえ難しかったに違いない。

確かに亀沢記者の言う通り「辛さがマイルド」である点や、他のメニュー「魯肉飯」や「蚵仔煎(オアチェン)※牡蠣のオムレツ」が「そこそこ」であった点は否定しない。

……が「麻辣湯」に関しては全ッ然違う! バーミヤンがファミレスである以上、現地と全く同じ味を提供できないのは当然の話で、そんな中でも麻辣湯は「ギリギリを攻めたメニュー」であると私は確信している。



・麻辣湯はガチです

思えば亀沢記者は、世界中に足を伸ばしてあたり前のように現地食を喰らっている女性だ。その彼女がなぜ「麻辣湯」を食べたことがないのかよくわからないが、一般的な “ガチ感” とやや乖離があるのかもしれない。

逆に言えば、亀沢記者が「非常にガチ中華っぽい味でおいしい」と手放しで褒めている「排骨(豚のスペアリブ)」は、かなり本格的な味わいなのだろう。いずれ私も試してみたいところだ。

とにもかくにも、現在バーミヤンで発売中の麻辣湯は「中華の風が吹き荒れている味」である。私を信じるも八卦、彼女を信じるも八卦。ぜひあなた自身の舌でお確かめいただきたい。

参考リンク:バーミヤン
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.