知っていました。今年も丸亀製麵の「あさりうどん」が都心の店舗では発売されないことを──。そう、今年も3月12日から発売されている「あさりうどん」ですが、都心部ではお取り扱いがありません!
ただな、丸亀製麵さんよ……本気出しちゃうぜ? そっちがその気なら考えがある。もはや自分で「あさりうどん」を作ってやろうじゃねえか! ミスター味っ子世代のバイタリティをナメんなよ!!
・あさりうどんと私
私が「あさりうどん」と出会ったのは2017年のこと。当時、まだまだ丸亀製麵の季節限定メニューの域を出ていなかった「あさりうどん」だが、私は早くもそのポテンシャルを見抜いていた。
以来、春になれば狂ったように「あさりうどん」の記事を執筆し続けたものの、蜜月はそう長く続かなかった。なぜなら2021年以降「あさりうどん」は、都心部での販売が見送られているからである。
自分で言うのは何だが、高層ビルとシャンパンしか似合わない私は完全体のシティボーイ。あさりうどんを販売している地域に出かけることは滅多にないのが実際のところだ。
そんな私を知ってか知らずか、丸亀製麵が都心部で「あさりうどん」を販売し続けない行為は、ある意味で「宣戦布告」と考えていいだろう。……よかろう。ならば受けて立とうではないか。
・自分で作っちゃえ
作戦はズバリ、丸亀の「あさりうどん」を自らの手で再現するというもの。自分で作れさえしてしまえば、春になるたびイライラすることも無くなる。というか、1年中あさりうどん三昧も可能であろう。
さらに言えば、あさりうどんのウマさの99%は「あさりの出汁」にあるハズ。ならば出汁さえ出れば何とかなるのではあるまいか? こちとら伊達に『クッキングパパ』で育ってないぜ?
というわけで、スーパーであさりを、うどんを丸亀製麵で調達。つまりうどんと出汁は “本物” なので、あとはあさりのスープさえ作れれば、自分であさりうどんを再現できるに違いない。
で、調理はシンプルにあさりをサッと茹でて、丸亀で購入した出汁と合わせるだけ。味付けはあえて塩だけにし、素材のウマさを引き出すことを心掛けた。貝は煮すぎると硬くなるため、手際の良さが肝心だ。
・食べてみよう
そしてわずか10分弱で完成した俺流のあさりうどん。見た目は丸亀のあさりうどんにヒケを取っていないと思うが、実際のお味はというと……
メッチャ近いやん!
正直に言ってしまうと、まさかここまで近くなるとは思っていなかった。それくらい俺流のあさりうどんは、本家あさりうどんに近い味わいだ。
もちろん一瞬で口の中に広がる濃厚な旨味は本家に敵わないが、それでもあさりは確実にいる。本物に対してパチモノほどレベルは低くなく、せいぜいジェネリック程度ではないだろうか? いや、俺が1番ビックリしたわ。
また念のため、私と同じくらいあさりうどんを愛する あひるねこ記者に出汁を味見してもらったところ、
あひるねこ「ウマい(笑)」
あひるねこも私と同じ意見で「丸亀ほどじゃないけど(あさりが)いる」と言っていた。そうなんだよ、いるんだよ。丸亀もあさりうどんもすごいけど「改めてあさりがスゴイ」と思わざるを得なかった。
ただ全てを終えて片づけをしている最中、私の心に “ある感情” が芽生えていたことをお伝えして、この記事を終わりにしたい。
「それでもやっぱり丸亀のあさりうどん食いてえなぁ~~~」
──完──
参考リンク:丸亀製麵
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.