新宿駅西口の再開発のため、小田急百貨店新宿店が閉館したのが2022年10月2日のこと。(現在はハルクに移転して営業中)

あれから約1年半ほど。小田急百貨店新宿店の本館の建物が解体されて、新宿西口の風景が一変している。そしてただでさえ複雑な西口が超複雑になっている。

解体前の写真と並べながら比較してみたい。

・西口からルミネエストが丸見えに

2023年春頃から本格的な解体工事が始まっていたが、工事中は建物が仮囲いに覆われていて、その姿は見えなかった。

解体の進捗報告によると、デパートの上階から始まった解体は1階部分まで進んだらしく、2024年2月ごろ仮囲いが低くなった結果……。


西口にそびえ立っていた小田急百貨店の建物がすっかりなくなって、なんと東口方面まで見える!


その結果、今まで小田急百貨店に隠れて見えなかった東口のルミネエストの建物の裏側が見えるという激レアな状態になっている。


ちなみに、小田急百貨店があった頃の景色はこんな感じ。

再開発のあとは新宿西口に超高層ビルが建つそうなので、こんなに空が広い新宿西口はもう二度と見られないだろう。



・歩道橋も消えた

さらに、小田急ハルク館と小田急本館をつないでいた西口の巨大な歩道橋も途中でぶつ切りに。


下から見ると歩道橋の柱だけが残って、トマソンみたいになっている。

巨大なバスロータリーがあるため、以前から横断が複雑な新宿西口だが、歩道橋がぶつ切りになった影響で、歩行者にとっては複雑度が増している。むずい。



・新宿駅の西口のダンジョン度も上昇

ちなみに、新宿駅の西口自体も、工事の影響で様変わりしていてめちゃくちゃ複雑になっている。

かつて新宿西口の看板があった場所はこんな風に覆いで隠れていて……。

駅の中にあった店は消え、白い囲いで覆われた通路はまるで巨大迷路のよう……。

迂回に次ぐ迂回で、駅から出るのも一苦労なら、今度は駅に入るのもひと苦労。

やっと見つけて入っても、こっちの出入り口からはJRには乗れませんとか、大江戸線はあっちに行ってくださいとか、とにかく分かりづらい。

囲いに覆われて店などの目印もなくなっているので、今自分がどこにいるのかもよく分からなくなる。

ついでにいうと、南口と西口の近道だった新宿ミロードのモザイク通りも通り抜けできなくなったので、新宿西口での待ち合わせや乗り換えは要注意。

通路が細くなっているので、バリアフリールートも変更になっていそうだ。時間に余裕を持ってお出かけを……。



・グランドターミナル構想とな

やっと渋谷駅の改良工事が落ち着いたと思ったら、今度は新宿の工事がスタート。


新宿では2020年代後半から超巨大高層ビルが建つらしく、西口の次は京王百貨店とルミネ1・2のある南口方面もいずれ再開発予定だとか。


JRの発表によると、新宿グランドターミナル構想として2040年代に完成予定だとか……。

新宿駅の西口と東口の行き来のしづらさを解消するためのものらしいが、利便性向上のために、工事で20年近く不便を強いられるというのも不思議。


なんだか東京という街全体がサグラダ・ファミリアみたいだなあと思うのだった。


執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.
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▼かつての新宿西口

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