前回の記事で(まだ読んでいない方は読んでくれ!)、インドネシア人でありながらインドネシアの列車に乗ったことがないと述べたが……
この前人生で初めてインドネシアの列車に乗ったのだ! インドネシアに住んで18年、やっとインドネシアの列車に乗れる日が来るとは……「運命」と言うべきか?
というわけで、インドネシアの列車がどんな感じか語っていくよ。
・マラン駅から出発
今回は前の記事で紹介した「マラン駅」から出発。行き先は隣の州「Jawa Tengah(中部ジャワ)」にある「Solo(ソロ)」という街だ。友達と行くのでソロ旅じゃないが(ソロだけに、なんつって)。
みんなも見慣れたであろう、マラン駅。
列車が到着したのでチェックイン。印刷機が壊れてたので、切符(ボーディングパス)はスマホから、バーコードをスキャン機にかざしてチェックインする。これがなんともまぁ空港っぽい。
マランではホームの間を橋で結んでいるので、まずはエスカレーターに乗って上の階へ。
上の階には待合室と子供用の遊具があって、ここで一旦休むことができるようだ。
そんなの置いといて、ホームを結ぶ橋まで来たよ。ここマラン駅では5番線まであって、僕は1番線に。
そんで降りて……
列車は間もなく発車するようなので、そのまま乗車。ホーム周辺見てみたかったのに……。
ちなみにこの人は僕の友達だよ。
インドネシアのほとんどの列車に言えることだけど、全車両指定席である。空席がないと切符を買えないので、数日前から予約しないと電車に乗れない。日本みたいに適当に駅に来て切符買って適当な電車に乗る……ってのができない。
あと、全車両指定席なので日本みたいに壁に沿ったロングシートはなく、半分前向き、半分後ろ向きという謎の座席配置である。こんな感じ。
なぜこんな風にしたのかは謎である。なんでだよ。
あっ、言い忘れてたけど、インドネシアの列車は首都らへんを除いてほぼ全部ディーゼル車である。列車というより正式には機関車であり、前にある動力車が後ろにある車両を引いて進む
めんどくさいからここでは列車と呼ばせてもらう。
車内はというと、結構きれい。天井には荷物置きスペースがあって、これがスーツケース1つ入るくらい広いの!
天井の真ん中にはモニターがあって、よく見てなかったけど列車に関する動画を流してる。
席はまぁまぁ。少しフカフカで、ある程度後ろに倒すことができる。飛行機のエコノミークラスといったところか(実際この車両はエコノミークラスだけどね)。
出発! 動力車は1番前のやつだけなので、音もなくスーッとゆっくり前進していくよ。
少しするとなんと車内アナウンスが! 飛行機のようにまずは運転士の紹介、利用者への感謝、行き先と距離、道中見られるであろう景色をアナウンスしてくれる。始発駅から出発の時のみにされるようで、これまたすごい!
さて、自分が普段使っている速度計アプリで速度を測ってみると、列車はだいたい時速70〜80キロで走っていて、平均時速26キロ、最高速度時速112キロ。普通といったところか。
路線は単線区間があれば複線区間がある。外の景色は緑が多く、結構田舎って感じ。これはこれで眺めが良いな。
どこか忘れちゃったけど(ライター失格)とある駅で止まった様子。向かいには貨物車があるよ。しかしホーム狭いな。
と、ここではなんと車内販売もあるよ! 飛行機みたいに、係の人がカートを押して食べ物・飲み物を売ってる。日本の列車でもちょっと前はよく見る光景だったと聞いたような……。
ちなみにこちらの車内販売、値段はクソ高である。チャーハンがRp40.000(約380円)と普通のやつの2〜3倍。値段聞いて買うの止めたかったけど、呼び止めちゃったし……で、仕方なくポテトチップスを買ったよ。
確かこの編成では食堂車両があった気がする。
・ソロ到着
列車に揺られ6時間、やっとソロについたよ! さてさて降りようか。
「Solo Balapan(ソロ・バラパン)」駅だ。季節外れのクリスマス飾りが。まぁまだ新年早々だからね。
ここソロ・バラパン駅はホームを結ぶブリッジは無く、向いのホームに行くのはなんと止まってる列車の前を通らなければいけないのだ。その気になれば列車に触ることだってできる。実際にやったら警備員さんに怒られると思うけど。
それとホームにすごい段差があるから、重い荷物持ちながら降りるのが結構大変だったよ。
・まとめ
人生初めてのインドネシアの列車、思ってたより悪くなかったなぁ。てか何度も寝落ちしたし、結構楽しい旅だったよ。
日本の「こだま」「のぞみ」「はやぶさ」みたいな愛称があって、僕が乗ってる「Kertanegara(ケルタヌガラ)」はマラン駅〜プルヲケルト駅間を結ぶ列車である。ちなみにこのケルタヌガラは1日1本なんだって。
というわけで、インドネシアの列車結構気持ちよくて良かったよ! Sampai Jumpa Lagi!
執筆:アキル
Photo:RocketNews24