福袋を定点観測していると、その時代の空気や経済状態まで見えてくる──
言い過ぎました。しかしながら円安、物価高騰、成長鈍化など暗い経済ニュースが続くなか、福袋の中身……とくに食事券や割引券のたぐいが「微妙に使いにくくなっている」「微妙に目減りしている」というのもまた切実な実感だ。
しかし企業も「精一杯」のところからクーポンを出しているのがわかるから、誰のことも責められない。
そんななか、毎年恒例のすき家の福袋「SMILE BOX 2024」が、いろいろな意味ですごかったのでちょっと聞いて欲しい!
・「SMILE BOX 2024」通常版&特別版
今年のSMILE BOXは店頭バージョン(税込2500円)とネットストアバージョン(税込3000円+送料)の2種類が販売された。
ちなみにネットストアバージョンは、販売開始直後から無情にも「アクセスが集中しているため、ページが表示されにくくなっております」の画面が表示され、1時間経っても状況変わらず。
筆者が購入できたのは1時間15分後で、その時点でも次ページに進めなかったり、注文ボタンが表示されなかったりと不安定な通信状態が続いた。
1時間以上も画面にかじりつくなんて、ほぼ無職の筆者ですら少々苦戦し、一般的な社会人にはさらに厳しいハードルだったと思う。
なお、ネットで買えなかった場合も、12月27日(水)10:00からは通常版の「SMILE BOX 2024」が全国1476店舗で販売されている。
数日後、商品が自宅に届いた。まるでクリスマスのギフトボックスのような赤い箱を開けると……
恒例のサンキューカードが出てくる! 些細なことだし実用品ではないんだけれど、これが毎年嬉しいんだよね。こちらこそ1年間ありがとう!
そしてネット版限定として、「すき家オリジナルトートバッグ」が入っていた。白いキャンバス地にビビットな赤のデザインは健在。
ちょっと珍しい巾着型になっていて、口をキュッと絞れるのでサウナなどの着替えを持ち運ぶのによさそう。
なお、過去のトートバッグもかなり厚地で頑丈、ちょっとやそっとの重量ではビクともしない頼もしさゆえ、筆者は図書館バッグとして愛用している。
ギフトボックスは2段重ねになっていて、中フタを開けると……
残りのギフトが出てきた! ちなみに例年、外箱(パッケージ)も特注なので、中身があつらえたように……というか本当にあつらえてあるためピッタリ収まっているのが気持ちいい。
丁寧に梱包されたプレゼントを開封している気分で、ついつい「アイテム」とか「グッズ」ではなく「ギフト」と呼んでしまう。
「すき家オリジナルランチボックス」はW130mm×D145mm×H99mm、実用量650mlのコロンとしたお弁当箱。デザインはすき家らしい「どんぶり型」だそう。
下段のごはん部分と、上段のおかず部分との2層構造で、おかず容器は3等分にできる仕切りつき。
仕切りは着脱可能で、取り去ってしまえば牛丼のアタマだけ、など1品をドンと盛ることもできる。食べる直前に具材をごはんにのせて丼が完成。なるほど!
おかず入れのひとつはフタで密閉できるミニケースになっているなど、非常に凝ったつくりであることがわかる。
「すき家オリジナルマグ」は容量300mlのマグカップ。中を見るとシルバーで、金属製であることが見てとれる。
これはキャンプでおなじみ、保温効果のあるステンレスマグ! 外側はシンプルなホワイトで、アウトドアでも周囲から浮かずに使いやすいと思う。
「すき家オリジナルフードクリップ」はスナック菓子の袋などを留められる実用的なクリップ2本セット。こちらにも「どんぶり柄」がデザインされている。
最後に恒例のクーポン券だ。メイン商品(牛丼 / その他丼 / カレー / 定食 / 朝食 / お子様 / 鍋定食)1点につき、1枚まで利用できる200円券15枚つづり。ネット版にのみ、100円券5枚つづりが追加される。
……え?
200円券……?
これ去年、100円券20枚つづりじゃなかった?
牛丼並盛が税込400円のすき家。1点につき200円引きのインパクトは大きい! そのぶん枚数(使える回数)は減っているのだが、「クーポンが余る」「使いきれない」という事態を回避!
結構なヘビーリピーターでないとおすすめしにくい、という点が緩和され、誰もが使いやすくなっている!! 筆者でも簡単に元がとれる! これすごい!!
有効期限は2024年6月30日(日)で、全国どこのすき家でも使用可能。通常版なら税込2500円で購入して3000円分のクーポン券が付いてくるのだから、もう勝利である!
以上
・すき家オリジナルランチボックス
・すき家オリジナルマグ
・すき家オリジナルフードクリップ
・3000円分のクーポン
・すき家オリジナルトートバッグ(特別版のみ)
・500円分のクーポン(特別版のみ)
が「SMILE BOX 2024」だ。
厳しい経済状況のさなか、枯れ木も山のにぎわい的な「形だけ」のクーポンではなく、「ガチで使いきって欲しい」という気持ちが感じられる改善。
弁当箱の設計含め、愛用されるものを目指しているのが伝わる。この姿勢には好感を抱かずにいられない。今年もありがとう、すき家!
参考リンク:すき家
執筆:冨樫さや
Photo:PR TIMES、RocketNews24.