いきなりだが、この「フードロス削減エコ福袋(3980円)」はいくつかの意味で逆転勝利的な内容である。つまるところ、存在感はイマイチだがナメちゃいけないってことだ。

まぁたしかに、「フードロス削減エコ福袋」は全く目立っていない。逆に、目立っているのは大阪王将が絶賛売り込み中の『ハンギョドン』とのコラボ福袋


サンリオの人気キャラに関連するグッズが入っており、えげつないほどの1軍感が漂っている。それにひきかえ、本記事で取り上げる「フードロス削減エコ福袋」はどう見ても3軍だ。

大変失礼だが、事実なのだから仕方がない。なにせ、入っているのは肉餃子じゃなくて……


春雨と生姜の餃子!


他に餃子はないかと思って探したら……



シュウマイ!


お! チャーハンあったぞと思ったら……



カレーチャーハン(笑)


──他にも商品はあるが、これ以上説明不要であろう。知名度の面では紛れもなく3軍である。いちおう、福袋に入っていた商品ラインナップを書き出すと……


【大阪王将「おいしい!フードロス削減エコ福袋(3980円)」の中身】


・春雨と生姜の龍王餃子(15個入) × 1袋
・カレーチャーハン × 1袋
・ケンミン 韓国風はるさめ炒めチャプチェ ✕ 2袋
・ケンミン 焼ビーフン × 2袋
・大粒肉焼売(8個入) × 1袋
・チキン南蛮(170g)× 1袋



・過去イチの反応

『大粒肉焼売』や『チキン南蛮』などの実力者が混じっているものの、リストで書き出すと隠しようのない3軍感に圧倒される。

ただ、この「フードロス削減エコ福袋」、実際に食卓で出すと過去イチといっていいくらい家族からの反応が良かったのだ。特に……


チャプチェ


焼ビーフン


この2つは妻が絶賛しており、「美味しい美味しい」と言いながら箸を進めていた。私は「せやろ?」といかにも知っている雰囲気で返したが、実は2つとも初めて食べた。


そもそもチャプチェと焼ビーフンのパッケージには「ケンミン」とあり、大阪王将とはどこにも書かれていない。


これらがなぜ大阪王将の福袋に入っているのか? 理由はよくわからないが、味はめちゃくちゃ美味かったから良しとしよう。



ちなみに、私は大阪王将の福袋を何年も買い続けている関係で、肉餃子・直火炒め炒飯・から揚げあたりは毎年めちゃくちゃ食べている。


それらのメニューは大阪王将の中で抜群の存在感を誇り、文句なしの一軍である。しかしながら、どこか男臭いメニューだというのは否めない。

対して、今回の「フードロス削減エコ福袋」に入っていた中身は知名度こそ3軍ではあるものの、比較的女性に受けそうなメニューとも言える。


だから、「フードロス削減エコ福袋」は大阪王将にあまり馴染みがない人ほどオススメだ……と結論づけようと思ったら! 

なんと、本記事を執筆している時点で大阪王将の公式サイトを見ると、「フードロス削減エコ福袋」にチャプチェや焼きビーフンはない

代わりに、トマトラーメンが入っていたり、羽つき餃子が入っていたりと、上で紹介した中身とは結構違う(2023年12月20日時点)。

さすがフードロス削減をうたう福袋。在庫状況に応じて中身が変わってしまうようだ。

そういえば、今年の夏にも大阪王将の「フードロス削減エコ福袋」を紹介したが、ラインナップは今回と全然違うしなぁ……。

このあたりの何が出るかわからない雰囲気、実に福袋らしいとも言える。しかも、それがフードロス削減に役立つのなら言うことなし。



まとめると、「フードロス削減エコ福袋」は今まで知らなかった味を楽しめて、タイミングによって中身が変わるという適度なギャンブル要素があって、環境にも優しいということになる。

──これらの理由から、大阪王将「フードロス削減エコ福袋」は(知名度の面で)3軍の集まりではあるものの、1軍福袋に勝っていると結論づけたい。報告は以上です。

参考リンク:大阪王将公式通販「おいしい!フードロス削減エコ福袋」、PR TIMES
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.


[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]

▼『春雨と生姜の龍王餃子』。肉々しい餃子に慣れている自分としては物足りないかもな……と思ったら、全くそんなことはなかった。めちゃ美味い。しかも1つ1つがデカい

[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]