普段 生活していると「これは多くの人に知ってほしい」という発見や気づきがあるだろう。ロケットニュースの記者たちも同じで、なんならそれが記事を書く一番のモチベーションになったりする。
今回は「私のあの体験をいま一度知ってほしい」という想いのもと、各記者が2023年のマイベスト記事を選んでみた。記者たちの熱意と個性が詰まった記事を読み、それぞれが出会った感動や驚きをぜひ追体験してみてほしい。
和才雄一郎
・【絶望】大家から「部屋を出ていってくれ」と言われたので弁護士に相談した結果 → 自分の無知を恥じた / 立ち退きバトル第1話
「大家から『部屋を出て行ってくれ』的なメールが送られて来たときはマジで焦ったし、そのあとのバトルも死ぬほど面倒くさかった。だが、記事を公開すると思った以上に大きな反響が。それで全てがチャラになった。
もう二度と退去要請は食らいたくないが、結果オーライ。“ピンチはチャンス” ということを実感できた記事なので、今年のマイベストはこれで。協力してくれた弁護士のFさんにも感謝!」
佐藤英典
・2023年に購入した福袋(推定200kg以上)+ 巨大パンダのぬいぐるみを当選者に直接届けに行ってみた!
「今年1番思い切ったチャレンジは、この企画だったと思う。毎年恒例福袋で購入した品々を、おひとりの方にプレゼント。Yoshioと2人で交代で運転して、お届け先まで伺ったのは良い経験になった。
ここ数年、コロナの影響で遠方に行くこともできず、当サイトのイベントも開催できなかったので、直接読者の方とお話できてとてもうれしかった。正直、かなり大変だったけど、またこんなチャレンジングな企画をしたいな」
原田たかし
・【禁煙】タバコ歴20年でニコチン依存度「高」の中毒者が薬局で買えるニコチネルパッチを使ってみた結果…
「どういう1年だったかと聞かれたら、真っ先に出てくるのが『禁煙』だ。ニコチン依存度『高』の中毒者だから不安だらけだったが、結果的にやめられて本当によかった。お金も浮くし、健康にもいいし。
とにかく、禁煙し始めてから最初の1週間が苦しかったのをよく覚えている。この記事がきっかけで禁煙をやり始め、そしてやってよかったと思っている人が1人でも多くいてくれたら嬉しい」
中澤星児
・【奇跡?】41才のオッサンが「地雷系アイドル」に変身したらヤバイことになった
「正直、女装対決自体、あんまり乗り気ではなかった。消化試合みたいな扱いにもムカついていた。だから、ぶち壊してやったの☆ どうせやるなら爪痕を残そうと全力を尽くした結果、戦慄の地雷系地下アイドル星子が爆誕。これはそんな一人ぼっちの闘いの記録である。
対決の結果はギリギリ負けてしまったけど、この回だけ総得票数が異常に盛り上がっちゃったから仕方ないね。もうみんなに会うこともないと思うけどガチってそういうこと。夜明け前に流れる一筋の星のように。例え世界に無視されたって闇を切り裂く流れ星! バイバイ☆彡」
P.K.サンジュン
・【祝福】上司の誕生日に「寿司」を握ってご馳走してみた!
「敬愛する上司、Yoshioさんにはいつか寿司を握ってご馳走したかった。そういう意味で願いが叶ったこの記事は思い入れが深い。
来年はおにぎり……いや、禁断の『ワキおにぎり』でもご馳走するか! ……なんて思うと今からワクワクが止まらない。あ、ちなみに僕は誕生日が無いので何をしてもらわなくても結構です」
あひるねこ
・【ガチ連載】初心者が作る「週刊デアゴスヌーピー」第130号:約2年半かけてついにシリーズ完結! 長い間応援ありがとう!! ピーナッツ!
「2021年1月5日に創刊されたデアゴスティーニ『週刊つくってあつめるスヌーピー&フレンズ』を初心者が約2年間かけて本気で完成させるという魂の企画、それがこの連載『週刊デアゴスヌーピー』である。
当初は第100号で完結する予定だったが、まさかのシーズン2突入という事件を経て、今年7月ついに全130号が完成。それに伴い連載も終了した。ほぼライフワークになっていただけに、一抹の寂しさ……とか覚えるワケねぇだろ! ほぼ拷問だったぞマジで!!
完成した犬小屋はもちろん大切に飾ってあります。一生の宝物になりました。最後までお付き合いいただき、どうもありがとうございました!」
御花畑マリコ
・【絶滅危惧】日本に5つしか残ってないデパートの屋上遊園地…長崎浜屋の「プレイランド」が昭和すぎて泣きそうになった
「22023年、個人的に力を入れていたのが『懐かしい場所や、消えてしまう風景を記事に残すこと』であった。その中でも最も感慨深かったのが、子供の頃に遊んでいたデパートの屋上を30年ぶりに訪れたこの記事。古い遊具が所狭しと並び、子供の頃にタイムスリップしたような景色がひろがっていた。
まさか、自分が慣れ親しんだデパートの屋上が全国的に珍しい場所になるとは。そして、まさか大人になった自分が記事に書くとも思わなかった。1日でも長く、この愛すべき屋上が残ることを願っている」
砂子間正貫
・【珍スポット】埼玉の山奥で激しすぎる「小便小僧」を発見 / ドラゴン花火の勢いで放水ってマジかよォォオオ! 入間郡越生町「赤坂沢砂防ダム」
「今でもあの日の衝撃は忘れられない。あんなに激しい小便小僧がこの世に存在していたとは……珍スポットと呼ばれる場所をいくつも見てきたつもりだが、燃え盛る炎を消火する勢いで放水する小便小僧の姿を見て、ひさしぶりに『おおっ』と感嘆の声を漏らしてしまった。
そもそも小便小僧とは、爆弾の導火線に小便をかけて火を消し、間一髪で町を救った少年がモデルと言われている。本当に町を救えるレベルで放水する小便小僧を見たい方は埼玉へ。とくに雨が降った後がスゴいそうですよ」
GO羽鳥
・今、インスタの「いいね」をめぐって起きている地獄 / いいねを付ける闇バイトに潜入し目撃した虚像だらけの世界
「今年は迷惑メール・スパム・フィッシング界が恐ろしいほど活発な年だったように思える。主な舞台は『メール』や『サイト』から『SNS』になり、奴らは本気で “獲り” にきている。よって、あまり笑いにも転がせられない。
基本的に狙いが『お金』なのは昔からだが、お金を支払ってまで『個人情報』を盗ろうとしてきたり、このところ目立つのが『スマホごと乗っ取る』という究極パターン。家の中のネットワークに侵入しようとしたりも……。
よく企業がハッキングをされ、データを人質に身代金を要求されたりもしているが、それが個人ベースでも起こりうる世の中になったのが2023年だった。はたして来年2024年はどうなるのか。引き続き注視していきたい」
耕平
・【実録】泥酔して外国人のキャッチに引っかかり67万円の「ぼったくり被害」に遭った話を赤裸々に伝えよう
「今年の私は今までの人生になかったジェットコースターみたいな年だった。年始早々、肋骨を5本折る大怪我をしたかと思えば、その後に思いもよらぬ大金が舞い込んできて、そのお金で母親や娘たちを初めての沖縄旅行をプレゼントができた。そしてある日、調子に乗って飲み過ぎた先に、今回のマイベスト記事にある、ぼったくり被害に遭うこととなる。
ぼったくりとは言え、全ては自己責任。高い勉強代だったが、そのお金をライターの原稿料で取り返すべく、個人的に今までにないペースで投稿した結果、なんと本当に取られたお金分、稼ぐことができたぞ!
この経験のおかげで記事を通して、いろんな人と知り合うことができたりと、結果的には良い経験になったと思う……が、まだまだ同様の手口で被害が出ているようなので、この記事が広まってくれることで被害防止に繋げられれば幸いである」
古沢崇道
・グンマーの秘境にある地下駅がダンジョンすぎる! 日本一深い「土合駅」の階段(462段)をのぼってみたら…気分はもう勇者
「降り立った地下ホームは、まるでバットマンの秘密基地。薄暗くてヒンヤリとした空間に好奇心を抑えきれず大興奮。地上へと続く階段を見上げたときは、あまりの長さに圧倒されてしまった。
462段もある階段は迫力満点。のぼったあとはヘトヘトに疲れたが、達成感がハンパなくて最高だった。思っていた以上に非日常感が楽しめたので、来年も秘境駅巡りを続けていきたいと思う」
高木はるか
・【怪魚】スライムみたいな粘液をまとった魚『ギマ』を調理して食べてみた結果… “アレ” が多過ぎるので大人は要注意!
「仕事と趣味を兼ねていた、ちょっと変わった魚を捌(さば)いてみるシリーズ。実は今年の中ごろに引っ越しをしたことから、マニアックな魚屋さんに行けなくなり継続が難しくなってしまった。最後の1匹となった思い出の魚が、こちらの記事でご紹介している『ギマ』である。
掬(すく)い取れるほどに大量の粘液、姿のままの持ち帰りを断念したレベルで鋭いトゲ、胃もたれどころか腹を下しちゃうようなコッテリした脂。どこをとっても『海は広いなぁ……』と感心するほどに個性的だった。
ちなみに後日水族館でギマを見る機会があり、トラウマからか胃がシクシクと痛んだのは良い思い出だ」
冨樫さや
・【カプセルトイ】ガチャで出た食べ物だけで東京を生き延びる! 地獄のチャレンジの末に待っていた奇跡
「『これだけ多種多様なガチャがあるなら、ミニチュアだけで現実の暮らしを再現できるんじゃ?』という妄想を実行に移してみた企画。令和の世に東京砂漠で飢えそうになるピンチもあったが、自分的には感動のフィナーレだった。
ふと我に返ったときの『なんでわざわざこんな苦行を?』という疑問にフタをしつつも、アドベンチャーゲームのように街を行き来するのは楽しく、また些細なことが何倍もの喜びに感じられる時間だった。余談だが、記事が関係者の目に留まるという光栄にも浴した。日本の物づくりは本当に素晴らしい!」
こいずみゆか
・【騙されたと思って見て】開始5分で信じられないほどハマる神アニメ「四畳半神話大系」
「デビュー作となった記事なので個人的に思い入れが強いのもあるが、リアルに100回は観ている推しアニメだから、作品愛がダダ漏れして仕方なかった。
癖強アニメがゆえ、好き嫌いはハッキリと分かれるが、文学好きなら100%ハマる自信がある。お洒落な言葉のラリーも、憎めないキャラクターも、各話が独立した構成もすべて余すところなく楽しめるのが魅力だ。
あと何万回でも見直したい愛してやまない作品。これが私のマイベスト」
うどん粉
・推しを約25万円で購入してみた / ゲーム『刀剣乱舞ONLINE』の鶴丸国永ドール購入レポ
「免許合宿に行った記事と迷ったのだが、自分の中での今年1番大きい出来事は間違いなくこれだった。
人目を気にせず推しを好きなだけ眺めたり服を整えてあげられたりできる幸せよ……マジでかわいい。汚れたり破損させたりするのが怖くて尻込みしているけど、いつか屋外での写真も撮ってみたいなと思っている。
あと数ヶ月でお迎え1周年を迎えるわけだが、この記事を執筆した時と変わらずお迎えしたことに対しての後悔は全くない。来年もその次の年もずっと愛でていこうと思う」
まろ
・永久に続けたいサブスクと出会ってしまった / differencee「廃棄宝石の定期便」
「今年出会えて良かったなぁと思っているのが『廃棄宝石の定期便』。何かしらの理由で販売に至らなかった宝石が、毎月1100円で3つ届くサブスクだ。
毎月届く色とりどりの宝石たちを、ケースに入れて眺めるのが至福の時間。特に何かを成し遂げたわけでもない2023年、この素敵なサブスクを見つけ出したことが今年1番の偉業かもしれない。キラキラしたものが好きな方はぜひ……!」
──いかがだっただろうか? 記事に込められた想いを知って読んでみると、また違った感想が芽生えてくるだろう。
来年2024年もみなさんに、記事を通して新たな世界をお届けできるよう精進していくつもりだ。記者たちがパッション全開で作る記事の数々、ぜひ楽しみにしていてほしい。
執筆:ロケットニュース24編集部
Photos:RocketNews24.