松屋の創業者、瓦葺利夫氏が練馬区の住宅街に「中華飯店 松屋」を開業したのは1966年のこと。それから57年……ついに記者は「松屋に足りないもの」に気付いてしまったようだ。正直これに関してはメチャメチャ自信がある。

57年間、誰1人として気付かなかったであろう、松屋に足りないものとは? この段階でヒントは「テイクアウト」と申し上げておこう。

・松屋味

しょっちゅう松屋で食事をしている方ならばお分かりだろうが、松屋には “松屋味” と呼ぶしかない味付けが存在する。具体的には「にんにく強め・旨味濃いめ・塩分も濃いめ」の味付けで、ライスがモリモリ進むことが特徴だ。

例えば「デミグラスハンバーグ」「カルボナーラチキン」「シュクメルリ」あたりは王道の松屋味で、2024年12月5日から登場している『うまトマチキン』もその例に漏れない。いや、むしろ究極の松屋味と申し上げて差し支えないだろう。

なにせ『うまトマチキン』は、とにかくにんにくの香りが超強烈! 旨味も塩分も濃いため少量のソースでバクバクご飯が進んでしまう。極端な話、チキンがなくてもライスだけを食べ進めることも可能だ。

さて、その『うまトマチキン』はこれまで何度も登場していることから、特に記事を執筆する予定は無かった。……が、松屋に足りないものに気付いてしまった今、みなさんにそれをお伝えする使命すら感じている。


さあ、もったいぶらずに答えを明かしてしまおう。創業以来57年間、松屋に足りなかったものとは? おそらく過去に1度も松屋に登場していない食材とは? それは……



パンである!



・パンなんだ

よく考えて欲しい。牛丼や焼肉定食は当てはまらないが、どう考えても松屋のメニューにはパンが合うのだ。もちろんライスとの相性の良さも否定はしないが、特に『うまトマチキン』はパンの方が絶対に合うと確信している。

なにせ『うまトマチキン』は「チキン・トマト・にんにく」で出来ている料理。どこからかイタリアの風を感じやしないだろうか? あたり前のようにライスがセットになってはいるものの、本来横にいるべきなのは、どう考えてもパンなのである!

私も『うまトマチキン単品(630円)』をテイクアウトしてバケットと一緒に食べてみたが、合わないハズが無い! 人よりちょっとパン好きであることを差し引いても「店で食べるより3倍くらいウマい」と申し上げておこう。



どれだけ合うといっても、松屋にパンが用意されることはおそらくないハズ。特に『うまトマチキン』に関しては “本来あるべきもの” が戻って来ただけに過ぎないが、興味がある人はぜひテイクアウトでパンとの相性の良さを感じていただいきたい。

記者も松屋歴30年近くになるが、ついに「松屋のメニューにはご飯よりもむしろパンの方が合うものが多い」と気付いてしまった。松屋に足りないものはパン、松屋に足りないものはパンなのである。

参考リンク:松屋
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.