存在は知ってるけど機会がなくて食べたことがない。そういう飲食店は意外と多いものである。私にとって都内でとんこつラーメンを提供する「じゃんがら」はその1つ。広く知られた有名店なのだが、いつ見ても行列だからなんだかんだ食べないまま生きてきた。
ただ先日、ようやくチャンス到来。昼の時間帯より早かったからか、行列が普段より短かったので人生で初めて入ってみることにした。あれだけいつも人がいるのだ。一体、どんな味なのだろう。
・じゃんがらとは?
今さらなので軽く触れるだけにとどめるが、じゃんがらは東京生まれのとんこつラーメン。秋葉原に本店を構えていて、「九州じゃんがら」のブランドは都内に5店舗を展開している(令和5年4月現在)。
1984年創業だからなんとおよそ40年の歴史があり、もとは塾から始まったそうな。詳しくはググったら出てくるので、気になる人はそちらでチェックしてみてほしい。
・全部入りを注文
さて、そんな老舗中の老舗と言っていいじゃんがら。メニューで推されていたのが「全部入り」で、その名の通り具材が全部入っているのが特徴だ。
ラーメン1杯は790〜940円といったところ。おそらく多くの人が頼むと思われる「九州じゃんがら全部入り」は1410円がサービス価格で1340円となっていた。
一瞬高いなとは思ったものの、今回訪れた店舗は原宿駅から歩いてすぐ。立地を考えると決して高いとは言い切れないし、出てきたラーメンを見て私は値段に納得するしかなかった。
・変化しまくる味
そう、全部入りの破壊力がスゴくスープに所狭しと具材が浮かんでいたのである。チャーシュー、味玉といった王道に加え、めんまにネギ、キクラゲ、さらには角肉まで! しかもしかも……!!
特に驚いたのが明太子を入れていること。おにぎりに明太子は鉄板だが、とんこつラーメンにドボンするのはあまりないような気がする。……が、コレがなかなかどうしてウマい!
ラーメンは見た目に反してアッサリ……と思いきや、混ぜれば混ぜるほどに味が変化するのもまた面白い。それで卓上も充実しているから「自分の好きなラーメン」に寄せていくことができた。味を押し付けられないというか、こういったところも魅力の1つなのだろう。
そして肝心の麺も細くてスープによく絡み、また食べたいなと思わせるほど全体を通してレベルが高い。なるほどなぁ、これは行列で並んででも食べたい人がいるのもうなずける。
・広すぎる守備範囲
もうこの時点で人気の理由が分かってしまったが、さらに印象に残ったのがとにかく多くのお客さんに対応していたところだった。どういうことかというと……
ラーメンの種類だけでなく、ヴィーガン、さらにはダイエット麺と守備範囲が全盛期のイチローばりに広い。飛んでくる球、全部捕る的な。これならその人に合う一杯がきっと見つかるに違いない。
追加メニューも痒い所に手が届きまくっていて、そりゃあ老若男女を問わずお客さんが来るのも当たり前。加えて外国人観光客の数も多かったわけである。
そうそう、これまで行列にビビっていたが実際に並んでみると回転がよく、思っていた以上に早くラーメンにたどり着くことができた。次はビビらず、別の種類のスープを試してみたいと思う。私みたいにビビっていた人は少しくらいの行列なら迷わずGOだ。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 九州じゃんがら 原宿店
住所 東京都渋谷区神宮前1丁目13−21
時間 10:00~22:00
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
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▼糖質オフ麺もある
▼九州じゃんがら以外のブランドも展開している
▼いろいろとメニューが豊富