インスタント食品にもいろいろあるが、九州で「あなたの好きなものは?」と聞いたら結構な割合で回答に入ってくると思われるのがサンポーの焼豚ラーメンである。理由は単純明快でウマいから。そのままやんけと言われるかもだけど、普通にウマいのだ。

まぁウマさに加えて安い、早いまでついてくるから人気なのだが、サンポーは九州で知らない人はいないカップ麺界のトップランカーでもちろん福岡県出身の私も大好物。先日、久しぶりに食べたら全く変わっていなくて改めて最強のカップ麺だと確信した。

・九州の有名カップ麺

サンポーの焼豚ラーメンを作っているのは、名前にもあるようにサンポー食品株式会社。これまたそのままやんけと言われるかもだが、本社を佐賀県三養基郡基山町に構える同社は創業大正10年(1921年)、設立は昭和24年6月(1949年)という超老舗だからそんじょそこらのカップ麺じゃないことがお分かりいただけるだろう。

サンポーのHPによると、焼豚ラーメンの始まりはとんこつラーメン発祥の地である福岡県・久留米のラーメンのおいしさを、もっと多くの人に味わっていただきたいという思いから、棒状ラーメン「三宝(みたから)ラーメン」を生み出したことにあるそうだ。

んで、その味の基本を受け継いで、1978年には「焼豚ラーメン」を発売。そして本場の美味しさをさらに手軽に届けるべくカップ麺として売り出したらしい。

ちなみに発売から40年以上も経っているロングセラー商品だけに、九州だとどこに行っても大体置いてある。今回はコンビニで購入して税抜184円だった。

・調理は簡単

さて、どこかでちょっとドヤれるかもしれない知識を知ったところで作っていくとしよう……と言いたいところだが、他のインスタント食品同様にものの数分で出来上がるから説明は不要だろう。

カップ麺の中には調味油、焼豚、粉末スープ、紅生姜が入っている。あとは下準備を整え、お湯を入れて待つだけで完成だ。ふわりと香るとんこつの匂いに懐かしさを覚える。むむむ……我慢ならん! 3分も待てず少しカタ麺で食べたところ……

コレよ〜コレコレ!!


スープが相変わらずウマいし、やっぱイイなぁ……。一言で表すならば「昔ながらのとんこつ」で紅生姜に合うところがまたよい。豚臭さはそこまでキツくなく、味もあっさりめだから子どもやとんこつ初心者にもオススメな一杯だ。

当然、麺の方も抜かりなし。縮れ麺がとんこつスープによく絡み、歯切れもよいからズルズルと気持ちよく食べられる。しっかりと計算されているのが分かる。

それにしても変わらないなぁと思ったら、カップ麺の表面に「変わらぬ美味しさ、いつまでも。」と表記があることに気づいた。昭和から平成、そして令和、世代を超えて愛されるのはブレない姿勢があるからだろう。いいものはいい。それを再確認できた。

いやはや、このクオリティーが3分で食べられるのはやはり素晴らしい。これまでの人生、袋のうまかっちゃん、カップのサンポー的な位置付けで生きてきたが、個人的には「安い、早い、ウマい」の最高峰である。

・通販があるからどこでも食べられる

所変われば品変わるという言葉があるように土地が変わればサンポーのことを知らない人もいる。しかし、今は通販でも購入できるからどこにいてもサンポーの味を楽しめる。ウマいとんこつのカップ麺を食べたい人は一度味わってみてほしい。きっとそのウマさに驚くはずだから。

もちろん、九州の人はいつ食べても間違いないのはご存じの通り。今年の年末年始の帰省は「慎重に検討を」とのことなので、帰らずに年を越す人も多いだろう。実家を思い出しつつ、サンポーで温まるのもいいかもしれない。

参考リンク:サンポー「焼豚ラーメン」
Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.

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