名店にドラマあり。大阪の堺筋本町に用事で訪れたところ、偶然立ち寄った喫茶店が歴史ある素晴らしい店であった。

その店の名前は『フルーツパーラーコロンビア』。40年以上の歴史を持ち、最大60名でシェアできるジャンボパフェが名物ということ。

おまけにパフェはただ大きいだけじゃない。コロンビアの歴史と美味しさの秘密について、オーナーに話を聞いてきました!

・オフィス街でまさかの出会い

堺筋本町は大阪市のオフィス街。イメージで言えば東京の茅場町のような立ち位置だろうか。

その日の筆者は朝から14時ごろまでの用事の後で、休憩も兼ねて軽食をとれる店を探していた。


立ち並ぶオフィスビルとスーツ姿のサラリーマンに囲まれ、ラフな格好の筆者はなんとなく居心地の悪さを感じる。

そんな時にふと目にとまったのが、この街に似合わない……と言ったら失礼かもしれないが、お手製感のある立て看板であった。

『フルーツパーラーコロンビア』。場所は大阪山甚ビルの地下2階。

色とりどりの写真とともに書かれたメニューは……半分以上がパフェだ!


こんな堅そうなビルにパフェ? マジで??


疑いながらも一歩踏み入れてみると、金属でできたこれまた堅そうなテナントプレートには 本当に『フルーツパーラーコロンビア』という文字が並んでいるではないか。

なんだか興味が出てきた。どんな店か見に行ってみようじゃないか!


・地下に広がる楽園

地下へと続く階段に向かうと、さっそくコロンビアの洗礼が待ち受けていた。

看板と同じく、お手製感の強いメニューが置かれているのはジャブみたいなもので、


階段の壁には赤い矢印とともに、過去のお客さんがパフェを囲む写真がズラズラと並べられている。

1階から地下2階まで続く階段の壁の、全部がこの調子である。

めちゃくちゃアットホームな喫茶店が待ち受けている予感がするな。ただ階段を下りている間だけで、なんとなく店のキャラがつかめてきた。


そして無機質な扉を潜り抜けると……


老舗な佇まいの喫茶店が姿を現したぞ!!!!


優しそうなお母さんに案内してもらい、端っこの席に着いた。

さっきまで堺筋本町のオフィス街を歩いていたのが嘘みたい。肩の力が抜け、なんだか急にフニャッと落ち着いた気分になったのであった。


・名物はビッグパフェ

お母さん曰く「コロンビアの名物はパフェ」ということで、一番おすすめの『おもいつき』という1人用のパフェとホットコーヒーを注文した。(セットで税込1800円)

一体どんなパフェが来るのかな? と楽しみに待っていると、やってきたのは……ギエェ~~っ!

ちょっと待って、想像していた3倍ぐらい大きいな!?!?

たぶんだけど、容器はパフェ用じゃなくて元々は花瓶として作られたものに見える。顔まで高さがあるし、持ち上げるとずっしり重い。一体何キロあるんだ……!?


シャベルみたいな形の専用スプーンも付いてきた。えっ、本当に今からコレを一人で食べるんですか!?

軽くハイキングだと聞いてやって来たのに、いきなり槍ヶ岳に登山へ連れてこられたような気分である。

……が、注文したからには全部食べなければ申し訳ないし、なんか負けたような気分にもなる。


幸い昼ご飯を食べていないため、お腹もペコペコだ。

覚悟を決めて一口ずつ(それはもう登山のように)スプーンを進めていったのであった。


──食べ進めていくうちに気が付いたのが「このパフェ、飽きないぞ?」ということ。いつまでも新鮮な気持ちでスイスイとスプーンが進むし、オエッとえずきそうになることもない。


思い返せば、これまで食べてきたパフェは ホイップクリームとコーンフレークでかさ増しされていた気がする。

その点コロンビアのパフェは、6種類以上のアイスクリームといろんな果物がふんだんに使われていて、食べ進めるとどんどん味が変わっていく

しかもそのアイスはカシス、パイナップル、ラムネ、チョコチップなどとバラエティー豊かで、中には果肉が入っていたりもする。


いきなりケーキが乗っていたのは度肝を抜かれたが、インパクトだけでなく、味を重視しながら組み立てられていることにすぐ気が付くほどシンプルに美味しいパフェなのだ。

(写真ではわかりにくいが、パフェのてっぺんにはベイクドチーズケーキが鎮座していた)


量が量だけにラストは満腹感との闘いになったが、まさかこれだけのビッグサイズのパフェを気分が悪くならずに楽しく完食できるとは思ってもいなかった。

コロンビアのパフェは、ただ大きくしただけの悪質なパフェではない。間違いなく美味しさや楽しさを研究した上で作られた、まるで遊園地のようなパフェだったのである!


・元祖ジャンボパフェの店

一体どうしてオフィスビルの地下でパフェのお店をしているのか? 無性に気になってしまい、お会計の際にオーナーに話を聞いてみた。

答えてくれたオーナーご夫婦


──すみません、ちょっと聞かせてください。どうしてオフィス街である堺筋本町で営業されているんですか?

オーナー「うちはもともと梅田で喫茶店をしていたんです。今の堺筋本町に来て20年ほど経ちますが、梅田でも20年ほど営業していました。今の堺筋本町のテナントは、地下2階っていうこともあって店が続かない立地として有名だったんです。それならうちが挑戦してやるぞ! ということで移転してきて、今まで続けられています」


──昔からのお客さんは、移転の際はビックリしたでしょうね。梅田のお店からパフェを作られていたんですか?

オーナー「そうですね、大阪で一番初めにジャンボパフェを作り始めた店です。世界一大きなパフェを作ろうとしていたところ、どんどん大きくなって 最大60人前まで作れるようになりました。当時は今のような口コミサイトもなかったのですが、テレビの取材なども多く繁盛しました」


──(過去のお客さんの写真やサインから)大食いのプロの方もたくさん来店されていますね。大きなパフェを作るコツってあるんですか?

オーナー「それはもう、慣れですね。作っていくうちにバランスがわかるようになります」


今回注文したパフェも、おせんべいとポッキーで高さを出すテクニックが見られた。これがプロの技……!


オーナー「数十人前のパフェになると一人じゃ持ち運べなくなるんで、2人で両側から持って運びますよ。予算や人数に合わせて調整もできるので、事前に相談をしてもらえればと思います」


──オフィス街のお店ですが、お客さんもサラリーマンの方が多いんですか?

オーナー「サラリーマンのお客さんは多いですね。平日限定でランチをやっているので、平日は昼が一番混雑します。週末になるとパフェのお客さんが一気に増えますね。最近は口コミやSNSを見て来られる方が多いようです」


コロンビアのランチメニュー。ボリューミーで美味しそう!


……ということで、フルーツパーラーコロンビアはオフィス街の地下2階に広がるアットホームな老舗喫茶店で、ランチもパフェもボリューミーな名店であった。

ジャンボパフェのサイズが気になる方は、公式webサイトに写真が掲載されているためチェックしてみて欲しい。

いつか筆者も一番大きな『銀河星』のパフェを注文してみたいところだが……同窓会でも開いてクラス全員集めない限りは とても食べ切れない気がする。

ひと口目から最後までめちゃめちゃ美味しいから、大食いに自信のある方は是非挑戦してみてくれよな!

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 フルーツパーラー コロンビア
住所 大阪府大阪市中央区本町1丁目5−6 大阪山甚ビル B2F
時間 平日 : 10:00~18:00(ランチタイムは11:30~15:30) 土曜 : 12:00~18:00
休日 祭日、日曜、年末年始、GW、お盆

参考リンク:フルーツパーラー コロンビア
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.
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▼パフェと一緒に記念撮影もしてもらえるぞ!

▼真ん中あたりで大きなバナナが出てきたときは正直食べ切れるか不安になったが、そのあとはバニラ、いちご、チョコとアイス続きで意外にスルッと食べられた

▼インタビューの途中で、お父さんの似顔絵が描かれたオリジナルグッズまでいただいた。可愛いっ……!

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