もうすぐクリスマス。とはいえ、今年はディナーの予約は控えて、家で過ごす人が多いかもしれない。そんな人は、「せめてスイーツだけでもクリスマス気分を堪能したい!」と思っているのではないだろうか?
そこで、本記事では東京・銀座の有名パーラー2軒のクリスマスパフェを比較して紹介したいと思う。比較するのは「資生堂パーラー」と「銀座千疋屋フルーツパーラー」だ。はたして、美味しくて見映えがするパフェはどっちだ!?
・クリスマスパフェ
訪ねたのは、資生堂パーラー銀座本店(3階、銀座サロン・ドゥ・カフェ)と、銀座千疋屋フルーツパーラー(銀座本店2階)である。どちらも平日昼間は予約なしで利用することができた。いずれのお店も入店時に手指消毒と検温を実施しており、コロナ対策もしっかりと行っている。まずは資生堂パーラーのパフェについてお伝えしよう。
■ 資生堂パーラー
「新潟県三条市産 ル・レクチェのクリスマスエンジェルパフェ」 税込2300円
(販売期間 2020年12月1日~26日)
資生堂パーラー銀座本店は、1872年に資生堂が創業した場所にある。2019年秋にリニューアルしているので、外観も内装もとてもキレイだ。カフェはこの建物の3階にあり、ピンクのインテリアで統一した可愛らしい空間。
パフェに使用している「ル・レクチェ」とは、新潟県産の洋ナシだ。これを3切れトップにあしらい、てっぺんのチョコレート菓子でエンジェルの羽根を表現している。見た目はそれほど派手ではないが、イチゴや金箔などを使ってクリスマスツリーの華やかな感じをあらわしている。
下部にはバニラアイスとクランベリーのゼリー。最後の最後まで食べ飽きないように、味と食感にメリハリをつけている。
見た目の印象は控えめだが、味はなかなかインパクトがある。たとえばトップのフルーツ下には洋ナシのシャーベットが隠れている。これが驚くほどに美味しい! 真雪を口に含んだような優しいくちどけのなかに、ナシ本来の甘さが閉じ込められていて、震えるほど美味い。
下層のバニラアイスにはバニラビーンズをたっぷりと使っており、風味がとても豊かだ。見えないところにしっかりチカラをかけていて、ソースやクリームもまったく抜かりがない。資生堂パーラーのパティシエの力量がうかがえる逸品である。
■ 銀座千疋屋フルーツパーラー
「クリスマスパフェ」 税込3080円
(販売期間 2020年12月12日~25日)
銀座千疋屋は、1894年に千疋屋総本店よりのれん分けを許された果物専門店である。1913年にフルーツパーラーを開業し、「フルーツポンチ」(カットフルーツを入れた飲み物)を考案したことでも知られている老舗。
こちらは資生堂に比べると、トップの飾り付けがかなり華やかだ。バタークッキー・飴細工・アラザン・ホワイトチョコレートなどに加えて、イチゴが7個もあしらわれている。ピスタチオクリームの緑とイチゴの赤でクリスマスカラーを表現し、ザ・クリスマス! といった印象。
下部にはピスタチオアイスとストロベリーマスカルポーネアイス、カットしたスポンジ生地などが詰め込まれており、味も見た目もかなりにぎやか。「お祭り気分!」と呼ぶにふさわしいパフェである。
ただし、にぎやかな分資生堂より700円も高い。良いフルーツをふんだんに使っているので、高くなるのもうなづける。美味しいフルーツをたくさん食べたい! という人にはオススメの一品だ。
・まとめ
どちらもクリスマスを表現した素晴らしいパフェである。ただ、私の好みを言わせてもらうと資生堂パーラーだ。理由はコストパフォーマンス。上品な飾り付けと繊細な味、そして店舗スタッフのサービスまで含めて、とても洗練されていると感じた。といっても、銀座千疋屋が劣っている訳ではない。果物の味を堪能したいのであれば銀座千疋屋をオススメする。
なおどちらも販売期間に限りがあるので、気になる方はお早めに!