「果物の王様」と言えばドリアンだが、今の日本で国民投票を実施したら、王に選出されるのはメロンではないかと筆者は思っている。上品な甘さと高級感を備えたあの果物に王としての資質があることは、多くの人が同意してくれるはずだ。

今回は、そんなメロンの中でもとびきり甘い品種をふんだんに使ったパフェをご紹介したい。「とびきり」がどれほどかと言えば、普通のメロンの糖度が13~14度と言われているなか、それを優に越えた糖度17度以上をたたき出すほどだ。そんなの美味しいに決まっている。

・美しくプレミアム

山手線・大塚駅から2分ほど歩けば、ビックリ糖度のパフェを提供するお店「フルーツすぎ」が見えてくる。

こちらのお店は果実店でありながら、フルーツジュースやパフェが楽しめるフルーツパーラーとしても営業しているのが特徴だ。

店先の看板には「本日のパフェ」の文字。季節ごとに旬のフルーツを使って、高品質のスイーツを提供してくれるのだ。さては最高のお店か?

そして今回のお目当ては、「熊本プレミアムタカミメロンパフェ(1400円)」。糖度と熟成度によって選別された “プレミアム等級” の熊本産タカミメロンが、どっさりと乗っかったパフェらしい。すでに筆者の舌は美味しさを感じだしている。

お店に入ると、色鮮やかなフルーツたちが商品としてずらりと並んでいる横に、テーブル席が2つ用意されていた。レジでパフェを注文し、しばらくのあいだ席で心待ちにしていると……

目の前に登場したのは、芸術的に美しいパフェだった。

球形にくり抜かれたメロン果肉がごろごろとクリームの上に盛られ、カットされたメロンがその周囲に花弁のようにあしらわれている。内側にたくわえられた果汁が外へにじんでいるような光沢が、パフェをてらてらと煌(きら)びやかに見せていて高貴極まりない。

1日100善くらいしないとたどりつけない楽園のスイーツにしか見えない。それがこんな日常の延長線上で食べられるなんて。

高鳴る鼓動を抑えつつ果肉をほおばる。その瞬間、果汁が噴き出すようにしてあふれ、口の中をかぐわしい甘さで満たした。固形のジュースかと思うほどのジューシーさである。

これは間違いなく、人生の中で1番美味しいメロンだ。人生でどれだけメロンを食べてきたかは伏せさせていただくとして、とにかくこの甘さはとんでもない。洪水のように押し寄せたかと思えば、川のせせらぎのようにいつまでもしとやかに後味を残している。

カットされたメロンの方も当然美味しい。口にしたそばから、ふんわりと柔らかに溶けていく。逆にそれまでメロンの形を保っていられたのが不思議なレベル。

濃厚なクリームもメロンと同じくらい格別だから驚きだ。果肉の甘さと合わさった時、幸福感を倍増させてくれる。

最初に見えていた分だけかと思いきや、底の方も果肉がぎっしり。頭からつま先まで糖度17度以上のパフェである。

あぁ……思っていた通り、ここは最高のお店だ。そしてやはりメロンは私にとって果物の王だ。特にこのメロンは、「王の中の王」と呼ぶにふさわしい。

・貴重なパフェチャンスを逃すな

謁見(えっけん)を終えたような心地で食べ終わる。前述の通り、旬に応じてパフェの内容が変わるお店であるため、このパフェを食べられるのは5月末までの期間限定。1日の提供数も10杯程度に限られている。貴重な機会を逃さないでよかったという気持ちでいっぱいだ。

この記事を読んでくださっている方々にも、できるだけ急いで最高級のメロンパフェを堪能しに向かってほしい。楽園への道はすでに開かれている。

・今回紹介した店舗の情報

店名 フルーツすぎ
住所 東京都豊島区北大塚2-11-4
営業時間 11:00~20:30
定休日 日曜

参考リンク:Twitter @RXnApmdQgJQ2nnM
Report:西本大紀
Photo:Rocketnews24.

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▼糖度17度のメロンを使った最高級のパフェ

▼クリームも濃厚な甘さで最高

▼底の方まで果肉ぎっしり

▼フルーツジュースのメニューも充実している

日本、〒170-0004 東京都豊島区北大塚2丁目11−4