
2020年代を代表する形容詞はなんといっても「エモい」だろう。
80年代が「ナウい」、2000年代が「ヤバい」なら、2020年代は「エモい」である。心が揺さぶられてなんとも言えない気持ちになるもの……それが「エモい」らしい。
最近はエモさを売りにした商品が出始めているのだが、ついにその「エモい」の波が入浴剤にまで進出してきた。
2023年9月30日、花王の「バブ」から「バブ あふれるのはきっと、お湯だけじゃない」なる新商品が発売されたのだ。
・どゆこと?
ドラッグストアの入浴剤コーナーでその商品を見た瞬間に思い浮かんだのは
「どゆこと?」
であった。まず、パッケージからして通常の入浴剤とは全然違う。CGを使ったアニメのような「瞳だけ」「横顔だけ」のイラストが描かれている。
一見しただけでは、入浴剤とはとても思えない。よくわかんないけどYOASOBIのCDジャケットみたいな感じ……?
そしてなんと言っても商品名「バブ あふれるのはきっと、お湯だけじゃない」のインパクトである。
商品名なのに句読点入りの文章になっているのだ。いや、文章っていうかポエムに近い。抽象的すぎる。
さらに、このシリーズは2種類あって、ハーバル&フローラルの香りの「出会い」と、シトラス&ウッディの香りの「たくらみ」である。
入浴剤といえば「肩こり」や「あたため」みたいな効能系とか、「リラックス」とか「リフレッシュ」みたいな気分転換系だと思っていたけど、商品名が「あふれるのはきっと、お湯だけじゃない」で、まさかの「出会い」と「たくらみ」。まるで小説かドラマのようである。
学生さん、これがエモいってやつなのかい……?
・つまり何に効くのかい?
ちなみにこの「バブ あふれるのはきっと、お湯だけじゃない」の価格は3回分入りで990円、つまり1回分約300円である。なかなか高額な入浴剤の部類に入る。贅沢品じゃないか。
気になるのは、これを入れた風呂に入浴するとどんな効果・効能が期待できるのか……ってことである。温まるの? 疲れが取れるの? 肌がすべすべになるの?
裏面に詳しく書いてあるはずだと思って、説明文を読んだところ、ますます混乱に陥った。
なにもしない、を、あえてやる。
だからこそ、あふれてくるものがある__
な ん そ れ 〜 〜 〜 〜 〜 〜 ! ! ! ! ! !
全力でZAZYのフリップネタを絶叫するくらいわからん。全部ひらがなだし、観念的すぎるだろ。これがエモいってやつなんか?
とりあえず私の頭に中には?マークががあふれまくっている。分からなすぎるので花王が出しているプレスリリースを読んでみると……
耳を澄ませたくなる炭酸泡の音、
カラダを包み込む微細な泡、
時間とともにゆらぐ香り、
じんわりとした温まり。
ゆったりとした感覚に身をゆだねる。
※あふれるとは、入浴中に思いを巡らせること
またポエムきた!!!
ていうか、
※あふれるとは、入浴中に思いを巡らせること
って何〜〜〜〜〜〜〜〜!?
「あふれる」に、そんな解釈ある???
・余白時間を楽しむ入浴剤らしい
もう少し詳しくプレスリリースの「発売のねらい」を読んだところ……
「約10分間継続する炭酸泡の音に耳を澄ませながら静かに入浴することで、時間とともに揺らぐ香りと、カラダを包み込む微細な泡、じんわりとした温まりに身をゆだね、あえてなにもしない『余白時間』を楽しむ」
ことを狙いとした商品ってことがわかった。
なるほど、だから「なにもしない、を、あえてやる」なのね。情報過多、繋がり過多な時代だもの、まあ、そういう何もしない時間は大事だわね。
じゃあ、あたくしも、余白時間を楽しませてもらいますか……。
・エモい? 入浴時間
というわけで、風呂に入れてみた。
タブレットを2錠、湯船にポーンと入れると……たしかに、普通のバブよりゆっくりシュワシュワ……と溶けていく。
エモさ売りの商品なので、夜明けみたいな薄いブルーとか薄い紫とかのエモい色になるかと思いきや、お湯の色は変わらず。
そして、もうひとつは香り。お高い入浴剤なので強い香りがするのかと思っていたが……。そこまで強い香りではなかった。
ありがちな入浴剤っぽい人工的な香りではなくて、柔らかくてどこかでかいだことがあるような香りがフワッとするのだ。
それはまるで、シャンプーの残り香とか、すれ違った瞬間に香るほのかな香水の香りみたいな……。
恋の思い出をフラッシュバックさせるような、切なく懐かしく、胸がキュッとなるような香り……。
ハッ……!!!!
これが「エモい」か!!!
湯船に浸かってこの香りの懐かしさを探って、湯をすくってはクンクン匂いをかいだ時間は、切ない思い出があふれた……ような気がした。ちなみに、温浴効果はそこそこ。体から汗が吹き出してホカホカするような感じではなかった。
それゆえに、長風呂には向いているのかもしれない。
・作られたエモはエモいのか?
湯船につかって、エモさの輪郭がつかめたような気がしたあとで、ふと自分が若者だったときのことを思い出す。
若者文化について、大人がわかった顔で「コレってこういうことでしょ?」と言ってくることに対して「なんか違うんだよなあ」と冷めた目で見ていたのだ。「わかろう」としてる時点で「わかってない」のかもしれない。
「バブ あふれるのはきっと、お湯だけじゃない」はポエミーな説明文に思わずツッコみたくなってしまったが、リラックスできるいい香りの入浴剤であった。
しかしトレンドとは移ろいやすいもの。自分が若い頃のことを思い出すにつれ、大人がノッてきた時点で「エモい」の時代はもう終わりに近づいているような気がしなくもないのだった。
御花畑マリコ








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