せんべい好きの私(佐藤)は、ふと思った。サラダせんべいの「サラダ」ってなんだろう? その疑問を確かめるために調べていたところ、サラダ味のせんべいは意外と種類が多いことに気が付いた

そこで! サラダせんべい食べ比べに挑んでみたいと思う。1番サラダしているサラダせんべいはどれだ!? 7種類を比較検証してみたぞ!!

・なぜ、サラダせんべい?

さて冒頭の疑問、なぜサラダなのか? サラダ味とはなんなのか? その疑問についての答えは亀田製菓の「よくある質問」コーナーに記載されている。それによると……。


「サラダ」は「サラダ油」のことです。「サラダ油」がまだ高価だった1960年代、サラダ油をからめて塩をまぶしたせんべいが作られました。その頃の時代の背景として、純日本風の「塩味」とするよりは洋風の「サラダ味」とした方がおしゃれではないかということで名付けられました」

とある。ちなみにサラダ油についても調べたところ、日清オイリオの「Q&A」に以下のように記されている。


「サラダ油というのは、こうしたサラダ料理などに使う生でも使用できる食用油という意味です」

大正時代に、日本では食用油は揚げ物にしか使用されていなかった。西洋ではドレッシングとして食用油が使われていたことから、 “サラダ” 油となったとのことだ。


・7種のサラダせんべい

そんなサラダ油に由来するサラダせんべいを7種類買ってきたのだが、サラダせんべいだけで種類を揃えるのに割と苦労した。というのも、スーパーでもコンビニでも大抵1種類しか販売していない

どこに行ってもあるのが、亀田の「ソフトサラダ」である。これはもうサラダせんべいの定番中の定番。サラダせんべいのトップブランドといっても過言ではないだろう。

購入した7種のうちソフトサラダ2種とうす焼サラダが亀田製菓。三幸サラダ2種と「Star select」(スーパーライフの自社ブランド)が三幸製菓。残りの1つ(純米せんべいサラダ味)が茨城県の立正堂株式会社の商品である。


1枚ずつ皿に並べてみると、各社の特徴が見えてくる。網焼きを売りにするソフトサラダは、表面に網の焼き目がキレイについている。三幸の3商品は、それぞれ焼き色が異なっている。ごま油の三幸サラダにはキレイに縦縞が入っているのに、ほかの2つには縞模様がない。焼き方が違うのだろう。

うす焼を除くすべての商品が、おおむね同じ形をしている点も興味深い。サラダせんべいには特定の規格でもあるのだろうか?


■ソフトサラダ(亀田製菓)購入価格税込139円

柿の種・ハッピーターン・おばあちゃんのぽたぽた焼と並ぶ、亀田の主力商品のひとつ。おそらく我が人生でもっとも食べているサラダせんべいはコレだろう。私にとってはいつもの味だ。

サクっと軽い歯ざわりで、カツオエキスの旨味がきいていて、つい食べ続けてしまう中毒性の高さを持つ。


■ソフトサラダ やみつきガーリック(亀田製菓)購入価格税込198円

スーパーライフの限定商品。ソフトサラダにバリエーション商品があるとは知らなかった。見た目はレギュラーとほぼ同じ。2つを混ぜて置いておいても、誰も気づかないレベルで同じだ。

味はニンニクが強い! ガツンと来る。「ソフト」でも「サラダ」でもない。「ストロングガーリックせんべい」と名称変更しても十分通用するニンニク風味のせんべいだ。


■三幸のサラダせん(三幸製菓)購入価格税込108円

先にも述べたように、私のサラせん人生はほとんどソフトサラダに支配されている。したがって三幸製菓のサラダせんべいを口にするのは、これが初めて

歯ざわりは亀田よりもずっと軽やか。ソフトサラダの上をいくソフトさである。赤穂の天塩を20パーセント使用しており、塩そのものに旨味がある。塩味も亀田より少し軽いかも。


■三幸のサラダせん ごま油香る塩味(三幸製菓)購入価格税込108円

同じく三幸の商品。縦縞の焼き目がついており、レギュラーと見分けやすい。口に入れるとほのかにごま油の風味を感じる。しかし押しつけがましいものではなく、ふわりと軽く鼻をくすぐる程度だ。酒のツマミにもなりそうな味。


■Star select サラダせんべい(三幸製菓)購入価格税込99円

先の2商品と同じく、三幸製菓が製造したせんべいではあるが、ライフ×ヤオコーのプライベートブランド商品だけあってブッチギリで安い。18枚(2×9袋)で100円を切っている。三幸のサラダせんよりも、食感はザックリ。歯ざわりは良い意味で大ざっぱである。塩味はややキツく、安い分は大味な印象を受ける。


■純米せんべい サラダ味(立正堂株式会社)購入価格税込300円

今回のダークホース、最高価格の純米せんべい。今や50年以上もの長きにわたって愛され続けているロングセラー商品とのこと。

ザクっとした歯ざわりで、弾けるような砕け方が特徴的。厚めに焼き上げられたせんべいが口の中でザクっと弾ける感触はとても心地よい。そして、柔らかい塩味で食べやすい。全体的に味に品の良さがある


■亀田のうす焼サラダ(亀田製菓)購入価格税込138円

最後にうす焼サラダ。これを食べ比べに含めるか迷ったが、「サラダ」と名がつく以上、スルーするわけにはいかなかった。当然ながら食感は他のものと全然違う。うす焼であるがゆえに、パリパリである。個体の小ささもあるので、味は控え目。数食べて満足するタイプと言えよう。


・1番美味しいのは!?

7種類を比較して、私のたどり着いた結論は……。正直、サラダ味の正体はわからん!

が! これらの中で1番美味しいのは、純米せんべいサラダ味である。さすが300円という高価格で販売しているだけあって、他を圧倒する美味しさだ。せんべいとしてのクオリティが頭ひとつ抜けている。後味がくどくないところも評価できる。

ということで、サラダせんべいを食べる際に今回の結果を参考にして頂ければ幸いである


参考リンク:亀田製菓日清オイリオ
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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