ロックの国イギリスは、バンドマンである私(中澤)にとって憧れの地だ。4年前、イギリスでフェス出演した時の光景は一生忘れないと思うし、多分、死ぬ前にも思い出すだろう。そんなイギリスの音楽フェスにおいて、長い歴史を誇るのが『レディング&リーズフェスティバル』。

北のリーズと南のレディングで同時開催されるこのフェスは、サマーソニックがモデルにしたというもの。2023年もビリー・アイリッシュやKILLERSなど多くの世界的アーティストを迎え、8月25日から27日の間に開催されたが、そんな『レディング&リーズフェスティバル』が揺れている

・ゴミ

フェスが終わった後の8月29日、リーズフェスの会場だったブラマムパークの様子をBBCニュースが報じた。そこにはとんでもない量のゴミが。人が消えた広大な緑の広場がゴミで埋め尽くされている

BBCニュースだけではなく、インディペンデント紙や、デイリーメールなど様々なメディアもこのゴミ問題を報じている。フェスの後味としてはあまり良くない感じ。

・日本だったらこうならない?

さらに、イギリスメディアだけではなく、中央~東ヨーロッパのニュースを伝える『ヴィシェグラード24』もこの件にチクり。「日本だったら絶対こうならない」「モラルの作り方の何が違ったのか」と報じている。

他にも海外ネット民からは次のような声が見受けられた。「日本を除いたほぼ全ての国で起こってんで」「日本では、来る前より去った後の方が場所が綺麗になんで」「彼らは日本人の姿から学ぶ必要がある!」など……


いやいやいや! 日本でも全然ありまっせー!!

おそらく、ワールドカップのニュースなどで日本人がそういうことしないイメージが定着したのだと思うが、例えば、コロナ禍前のハロウィンとかは、同じくゴミ問題が取り沙汰されていた

リーズフェスでは、テントが広場を埋め尽くすくらい放置されている。動画を見た時、「日本人はここまでダイナミックなゴミを出す勇気がないかも」とも思ったのだが、数年前のフジロックでは終了後放置テントについての注意も行われていた。

・現在進行形の問題

確かに、「来た時よりも綺麗にして帰れ」というのは小学校くらいの時に口酸っぱく言われたが、だからってナチュラルに掃除して帰る癖があるのかと言うと、全然そんなことはないのである。で、隣がやってりゃまあちょっとくらいいいかでハロウィンのゴミ山ができたのも事実

これらはたった数年前の出来事だし、現在進行形の問題でもあると思う。私はその辺にゴミを捨てないけど、周りが捨ててるからいいかで捨てる人も相変わらずいるのは間違いない。日本人だろうと何だろうと人が集まる場所にはそういう問題は起こるもんだ。

・ゴミ箱の設置も大事

だからこそ、「自分はやらない」というのが重要なのかなとも思う。あとは、ゴミが出る場所にはゴミ箱を設置して欲しい。別に喜び勇んでゴミを持って帰りたいわけじゃないから。ゴミを出さないってそんな全員のちょっとした協力だと思う。One for all,all for one。

というわけで、残されたゴミのインパクト以上に、「日本人って世界からそう見られてるのか」と感じたニュースであった。もし、奇跡的に私が『レディング&リーズフェスティバル』に出演することがあったら楽屋のゴミを拾って帰ろうと思う。

参考リンク:BBC、X(Twitter)@visegrad24YouTubeデイリーメールInstagram
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.