各店舗ごとに特色ある商品を展開しているエシレ。どの地域にどんな限定品があるのかチェックするのが、遠出をした際のちょっとした楽しみになっているのだが……

今回訪れたエシレ横浜店で見つけたのは、どこかで見たような形をしている巨大なパイ。そう、みんな一度は目にしたことがあるお菓子「源氏パイ」にソックリなのだ。

他にもいろいろとおいしそうな商品が並んでいたのだが、横浜店で1番早く売り切れるのはこの巨大パイらしい。旅行先でこんなデカイものを持ち歩きたくはない気持ちは若干あるが、せっかく来たので今回も朝から並んで様子を見てみよう。


・エシレ横浜店で行列チャレンジ!

エシレ横浜店は横浜高島屋の地下一階、フーディーズポート2というエリアにある。

訪れたのはお盆真っ只中。お店のオープンから2年は経っているのでそんな混まないだろうと思いつつも、一応開店45分前に店舗へと向かうことに。そしたら……


まさかの40分前で7人目!! その後もどんどん人が増えていき、開店10分前には30人以上が列を成していた。

最近エシレ各店舗は人気商品の事前予約を導入したため、開店前にこれだけ人が居るのはなんだか懐かしい光景。横浜店は一時期は時間指定の整理券を配ってたときもあったみたいだが、今はそういったものは無いみたい。

予約や整理券は便利な一方ある意味情報戦でもあるからなぁ。並べば買える、というシンプルな販売方式はわかりやすいから嫌いじゃないぞ。



・連日即完売! 横浜店限定『グラン パルミエ・エシレ(1404円)』

早くから並んだことでお会計までスムーズに進み、巨大源氏パイこと『グラン パルミエ・エシレ(1404円)』を余裕でゲット! ついでに同じく横浜店限定の『ショソン・エシレ』も購入したぞ。両方とも人気商品のため、購入の際は個数制限があった。

単体で撮ってもあまり大きさは分かって貰えないだろうが……


源氏パイと比較するとその巨大さが際立つ。色も濃いし、なんだか強そうな印象を受ける。

だがそのゴツイ見た目とは裏腹に、中は何重もの薄い層が折り重なった繊細な仕上がり。

デカすぎるのでナイフで切って食べようとしたのだが、あまりにサクサクしすぎて切れば切るほど形が崩れていく事態に。どうやって食べるのが正解なのだろう、試食難易度が高すぎる……。

源氏パイのイメージで口に運んだため、そのギャップに驚かされた。形は全く同じだが味は別物。源氏パイを子供のオヤツだとすると、『グラン パルミエ・エシレ』は大人向けの贅沢品といったところか。

ザクザクっと食べ進めると、ふわりと香るバターの風味。ところどころグラニュー糖が焦げその部分がカラメルとなっており、その苦味がほどよいアクセントになっている。

ただ、正直に申し上げると「おいしくてデカいパイ」という表現を超える何かは自分の中で特に出てこなかった。素材がシンプルなので味の想像がつきやすかったというのもある。普通に美味しく、めちゃくちゃデカイ、それが『グラン パルミエ・エシレ』なのかもしれないな……。



・真のオススメは『ショソン・エシレ』

おそらくエシレ横浜店の一番人気は『グラン パルミエ・エシレ』ではなく『ショソン・エシレ(735円)』。こちらも食べてみたのだが、サクサクのパイと軽い口当たりのバタークリームが絶妙なバランスで、いかにも「看板商品です」と言わんばかりの特別な美味しさであった。

先ほどグラン パルミエを「普通の美味しさ」という表現に留めたのも、『ショソン・エシレ』があまりにもうますぎたからに他ならない。パルミエも十分おいしかったんだけど、その繊細な美味しさが霞んでしまうほどに「ショソン・エシレ」は完成されていたのだ。

じゃあなんで巨大パイの方が早く売り切れるのかって話なのだが、『グラン パルミエ・エシレ』は「ショソン・エシレ」に比べて製造数が圧倒的に少ないのだそう。

レア度や見た目のインパクト、持ち歩きの利便性を重視するならグラン パルミエ一択だが、エシレの美味しさを味わい尽くすならばショソン・エシレは絶対に食べるべき。

店員さんに聞いたところ、『グラン パルミエ・エシレ』は平日・休日問わず11時30分くらいには無くなることが多くて、早い時だと開店30分で無くなってしまうのだそう。『ショソン・エシレ』は製造数が多いから、開店直後でなくても買えるみたい。

開店10分前ですでに30人並んでいたことを考えると、巨大パイを求める人は開店前から並んだほうが確実だろうな。そしてなにより、横浜店に行ったら『ショソン・エシレ』はマストで購入することをオススメするぞ!


参考リンク:エシレ・パティスリー オ ブール <横浜>
執筆:まろ
Photo:RocketNews24.

▼「パルミエ」というのはフランス語で ”シュロ(ヤシ科の植物)の葉” を意味する伝統のパイ菓子。「パルミエ」を日本でもお手頃価格でたくさんの人に味わってほしい、との思いで作られたのが三立製菓が作り出したのが「源氏パイ」とのこと。