2023年8月29日、松屋のビーフカレーがリニューアルして新登場を果たした。これまで幾度となくマイナーチェンジしている松屋のビーフカレーだが、同店の安定感を考えれば「イマイチ」ということはないのだろう。

それよりも気になるのは「ビーフカレーはごろチキ欲を抑えられるくらいウマいのか?」、要するに「心オドルほどウマいのか?」ということ。松屋のカレーである以上、ごろチキとの比較は避けて通れまい。

・確かにウマい

牛めしと並ぶ看板メニューとして、長年愛され続ける松屋のカレー。その昔、松屋の人から「カレーは自分たちも把握しきれないほどマイナーチェンジを繰り返している」と聞いたことがあるが、その情熱こそが圧倒的な安定感を生んでいるのだろう。

松屋によれば新ビーフカレーは「ほろほろの牛肉とマイルド & フルーティなコク旨カレーソースが至極の逸品」とのことで、価格は1人前580円。ポークやチキンではなくビーフで580円の価格設定は、お手頃感があるのではないだろうか?

で、結論から申し上げると松屋の新ビーフカレーは確かにウマかった。たっぷりとは言えないまでも牛肉は感じられたし、深い旨味もあって特に文句はない。やや塩分が強い気もしたが、これは個人の好みの範疇であろう。


だがしかし──。


・ごろチキと比べると

この夏、突然復活したかと思ったら疾風のように過ぎ去っていった「ごろチキ」と比較すると「埋められない圧倒的な差がある」と申し上げねばなるまい。心を鬼にして言うが、ごろチキと同じリングに立てるカレーとは到底思えなかった。

最大の理由は「ゴロゴロ入っているチキン」と「微かに感じられる程度のビーフ」の差である。どちらもカレーでありながら「肉を食わせるカレー」と「ルーで勝負するカレー」の違いがあり、個人的にはごろチキの方が圧倒的に満足度が高い。

要するにごろチキは「わざわざ食べに行きたい」と思えるのに対し、新ビーフカレーは「まあカレーでいいか」で選ぶ程度。新ビーフカレーはカレーとして欠点はないものの “心おどるカレー” までは到達していなかった。



・心オドラズ

それでいて新ビーフカレー580円に対し、ごろチキが680円なら勝負は決したも同然。新ビーフカレーが気の毒な気もするが、同じ店の同じ料理である以上、ハッキリさせねばなるまい。「新ビーフカレーはごろチキほどじゃないよ」と──。

今後、松屋に登場する全てのカレーは「ごろチキと比較される」という過酷な運命をたどるハズ。それでも松屋なら「マジかよ! ごろチキよりウマいじゃん!!」と思える超強烈なカレーを生み出せると信じている。

参考リンク:松屋公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.