ドイツが発祥の「ユースホステル」は、世界最大の安宿のネットワークである。Youth(若者)・Hospitality(ホスピタリティー)・Hotel(ホテル)が合体したもので、もともとは青少年が安全に・楽しく・安く旅をするための簡易的な宿泊施設だったという。
もちろん現在は年齢性別関係なく誰でも宿泊可能。宿泊費を抑えたい方や世界各国から集まる旅人たちと交流したい方にピッタリだと言える。どちらかと言うと、安く都内に泊まりたかった私は、試しに約3500円で新宿区のユースホステルを利用してみたところ……
大浴場で旅の疲れを癒すこともできたし東京の夜景も楽しめたし最高だった。せっかくなので皆さんにも紹介しよう!
・東京セントラルユースホステル
飯田橋駅の西口からスグ(公式サイトでは駅直結で徒歩約1分と紹介されている)の場所にある東京セントラルユースホステル。JR・地下鉄合わせて5路線が乗り入れをしていて、新宿・渋谷・浅草・上野・秋葉原などに15〜20分で行ける立地の良さが特徴だ。
私はたまたま宿泊予約サイト「Booking.com」で同施設を発見。こんな場所にユースホステルがあったとは……飯田橋駅から徒歩1分で「大人1名1泊3553円」はメチャメチャ安い。しかも大浴場があるなら文句ナシ! ということで予約をしてみた。
どうやら東京セントラルユースホステルには門限があって、23時から翌朝6時の間は緊急時以外出入りができないらしい。門限や消灯時間が設定されている場合は、宿泊者同士が気持ちよく滞在できるようルールを守る必要があるだろう。中高生も安心して泊まれるはずだ。
さてさて、宿は「セントラルプラザ」という20階建てビルの18階と19階に入っている。高層階行きのエレベーターで18階へ。フロントで門限等のルールを確認した後にロッカーの鍵を受け取り、バスタオル(220円)と館内着(330円)をレンタルした。
カギには「1917A」と書いてある。「1917(部屋番号)」「A(ロッカー・ベッド)」という意味だ。ホステルはベッドの上がプライベート(1人1ベッド)でそれ以外は共用部分。車椅子対応の施設なので通路が広い。廊下をまっすぐ進んで、1917のドアを開けると……
2段ベッドが4台(8人部屋だろうか)設置されていた。聞けば「10人部屋」もあって、団体利用に人気らしい。チェックインしたのが22時過ぎだったこともあり、ほとんどのベッドがカーテンを閉めていた。もうみんな休んでいるのだろう。
19階の展望ラウンジでは旅人たちがカードゲームで盛り上がっていた。彼らはここで知り合ったのだろうか。私は駅前のコンビニ(NewDays)で買ってきたヨーグルトを食べながら夜景鑑賞を楽しんだ。
・大浴場へ
大浴場はめっちゃ空いていた。時間帯のせいなのかもしれないが、おそらくシャワーで済ませる方も多いのだろう。結果的に夜も朝も貸し切り。何度も言っているが、3000円代の宿で大浴場付きはかなりアツい。
ベッドメイクはセルフサービス。そんなに面倒なことではない。カーテンを閉めればプライベートは確保できる。そこまで広くはないけど狭くもない。
ただやはり遮音性はゼロ。朝6時に同部屋のおじいちゃんが隣のベッドのおじいちゃんを起こし「大学の同窓会があーだこーだ」と大声で話し始めたせいで目が覚めてしまった。「男は別にどうでもいいけど女に会いたいですな〜」……って、朝からうるせええええええ!
早く起きてしまったので、朝風呂後に「朝食ビュッフェ(770円)」の会場へ。サラダバーやスクランブルエッグ、焼きたてのクロワッサンなど定番メニューはひと通り揃っていた。
味はまあ普通。少なめでOKだったら、駅近のカフェでもうちょい安いモーニングを注文した方がいいかもしれない。チェックアウト後にあらためて立地の良さを知った。
最後にもう1度言うが、都内(しかも駅から徒歩1分)で3000円代の大浴場付き宿はなかなかないだろう。外国人旅行者との交流も楽しめると思うので、興味のある方はユースホステルをチェックしてみてほしい。会員になったらさらに安く泊まれるみたいだぞ。
・今回ご紹介したスポットの詳細データ
名称:東京セントラルユースホステル
住所:東京都新宿区神楽河岸1-1 セントラルプラザ18階
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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▼シャワールームもきれい