出だしから唐突であるが、私(サンジュン)はとにかく「どら焼き」が好きだ。仮に「どら焼き大好き王決定戦」が開催されたとしたら、決勝でドラえもんと戦うのは私しかいないと自負している。そのくらいどら焼きが大好きである。
そんな私が最近「ちょっとここのどら焼きスゴイかも……!」と注目しているのが、東京・神田の『どら焼き きてら』のどら焼きだ。もしかしたら数年後、きてらはどら焼きの名店に名を連ねている……かもしれない。
・うさぎや最高
冒頭で「どら焼き大好き宣言」をしておきながらこんなことを言うのは気が引けるが、私は「美味しいどら焼き」しか眼中にない。もちろんコンビニやスーパーで売っているどら焼きも美味しいが、やはり名店と量産品には埋めがたい差があると思うのだ。
私が「どら焼き界の大エース」「どら焼き界の大谷翔平」「ドラえもんがのび太を裏切る可能性すらあるどら焼き」だと確信しているのは、東京・御徒町の「うさぎや」のどら焼きである。こればかりは異論を認めることはできない。
そのウマさは筆舌に尽くし難く、ムッチリ & しっとりとした皮と、トロリとなめらなか餡のコンビネーションは、もはや芸術レベルまで達している。逆に「うさぎや」に慣れてしまっているせいで、私はそんじょそこらのどら焼きでは満足できない体になってしまった(浅草の亀十も好き)。
なので、神田を歩いているときに偶然『どら焼き きてら』を発見したときも「どんなもんでしょうね~?」と上から目線があったことはお伝えしておく。……が、今となっては「相当ハイクオリティなどら焼き」と確信している次第だ。
・1人で切り盛り
さて、『どら焼き きてら』はJR神田駅から秋葉原方面へ向かうガード下にある こじんまりとしたお店で、いつもいらっしゃるのはご主人1人だけ。店頭にはどら焼きが並んでおり、その奥の作業スペースも丸見えの造りをしている。
ご主人によれば「皮は毎日、その日の分を焼いている」とのこと。またあんこもご自身で煮ているそうだが「あんこはカレーと同じで寝かせなきゃいけないんですよ。だからその日に作る感じではないですね」とのことであった。なるほど。
で、『どら焼き きてら』のメニューは「どら焼き」と「限定どらやき」が基本的な構成。シンプルな「どら焼き」は210円で、この日あった「うぐいすあんのどら焼き」も210円であった(その他に曜日替わりで梅・ずんだ・フルーツ・よもぎなどがアリ)。
さてさてさて、気になるお味はというと『どら焼き きてら』のどら焼きは、とにかく皮がフワッフワ! 110円でどら焼きの皮だけでも販売していることからも窺(うかが)えるように、口当たりが軽いユニークな皮が最大の特徴だ。
またあんこは豆のしっとり感を最大限に引き出した煮方であり、豆の風味が活かされている。ある意味で私が愛する「うさぎや」とは真逆のどら焼きであるが、少なくとも「同じリングで戦えるくらいハイクオリティなどら焼き」と申し上げておこう。
世の中で美味しいと言われるどら焼きは、基本的に老舗のものばかりである。「新しく美味しいどら焼きの店が出来た」なんて話は聞いたことが無い。……が、きてらに関しては「数年後にそう言われるかもしれない」という予感がビシビシする。どら焼き好きのみなさん、1度ご賞味あれ。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 どら焼き きてら
住所 東京都千代田区神田東松下町49
時間 月~金 10:00~18:00 / 土曜日 10:00~17:00 ※売り切れ次第終了
休日 日曜日・祝日 ※土曜日は不定期で休日
参考リンク:どら焼き きてら
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]