わたくし(佐藤)思いますに、サクっとしたものにトロっとしたものをかけると、絶対に美味くなる。たとえば揚げ立てのエビフライにたっぷりのタルタルソースをかけたり、表面サクサクのコロッケに中濃ソースをドバドバかけたり……。
とにかくサクとトロは組み合わせると、どうやっても美味くなるはずなんですよね、ええ。「サク + トロ」は美味しさの方程式だ。そんな2つの食い合わせを楽しめる一品を紹介したい。香港カフェの「ホンコンチャンキーチャチャンテン(香港 贊記茶餐廳)」には香港式フレンチトーストがあってだね、これがまさしくサクとトロを合わせた絶品スイーツなんですよ、ええ。
・香港大衆カフェ
このお店は、日本にいち早く香港大衆カフェの食文化を伝えたお店の1つである。1号店は飯田橋にあり、ここ吉祥寺と赤坂にもそれぞれ出店している。
食事メニューはもちろん、カフェメニューも充実している。「エッグタルト」や、メロンパンに具材をサンドした「ポーローパオ」や、「サンドイッチ」など。小腹を満たす品々が揃っている。
今回注文したのは、ピーナッツバターの香港式フレンチトースト(港式西多士・税込630円)である。それと一緒に、香港式コーヒーミルクティー(ホット税込480円)も。
……うん? コーヒーミルクティー? それってコーヒーなの、ミルクティーなの。味の想像がつかないけど、とにかく頼んでみるとしよう。
ドリンクが先に出てきた。これがコーヒーミルクティーである。見た目はミルクたっぷりのコーヒーのようなんだけど、飲むとティー! 紛れもなくお茶だ。しかも全然甘くない。見た目と味のギャップに混乱する。なるほど、コーヒーのフレイバーをまとったお茶ってわけね。あまりにも甘くないので、砂糖をたっぷり入れてやった。
そしてこちらがフレンチトースト。く~ッ! 見るからにカロリー高そう。しかしだからこそ、美味そうでもある。洋式のフレンチトーストは卵液に浸して焼き上げるのに対して、香港式は大量の油で揚げる(もしくは揚げ焼きする)そうだ。
サックリとした表面には水たまりができるほどのシロップ。まさしく、サク + トロの必勝パターン。美味さは約束されている。
ナイフを入れると、表面はサクっとしているけど中は柔らかい。
パンの間にはピーナッツバターがしっかりと塗りたくってある。いけないなあ~、こんなに塗りたくって。けしからん、実にけしからん食べ物である。味は当然美味。ブレのないド真ん中、直球ストレート160キロの美味さである。キャッチャーミットにバチーン! とボールが飛び込むような勢いがある。
かねてから韓国スイーツの人気は根強く、台湾朝食もブームの兆しを見せている。香港カフェも負けてない。いまだ香港式フレンチトーストを知らない人はぜひご体感あれ。160キロの直球ストレートをその舌で味わっていただきたい。
・今回訪問した店舗の情報
店名 香港 贊記茶餐廳(ホンコンチャンキーチャチャンテン) 吉祥寺店
住所 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-8-14 山水ビル1階
時間 10:30~22:30(L.O.21:30)
定休日 なし
参考リンク:香港 贊記茶餐廳 吉祥寺店
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
▼以前訪ねた時に「公仔麺」を頼んでみた。これはインスタント麺で、香港でも定番の「出前一丁」を調理して提供している。汁なし麺チャーシュー(税込1100円)
▼このお店では腸粉(チェンファン)も食べられるぞ。エビチェンファン(税込780円)