日本全国2000万人の「トマトカレー」信者の諸君……待たせたな? 2023年6月6日、ついに10年に以上の時を経て「トマトカレー」が復活だ! そう、2009年から夏の定番メニューとして人気を博した、あの「フレッシュトマトカレー」のことだよ!!
松屋ではここ数年 “ごろチキ勢” が幅を利かせていたが、ヤツらの天下もこの瞬間まで。震えて眠れ……ついにトマトカレー王のご帰還である!
・レジェンド
いつの頃からだろうか「松屋の最強カレーはごろチキ」というワケのわからない風潮が蔓延し始めたのは。確かにごろチキは優れた商品であるが、私(サンジュン)が解せないのは「トマトカレー」を知らずして「ごろチキ最高ォォオオ!」とホザく愚民どもがあまりにも多すぎることである。
当サイトのあひるねこなどは、猫じゃらしでじゃらされる猫の如く「ごろチキ!」「ごろチキ!」「ごろチキィィイイ!!」と見境もなく騒ぎ立てる始末。聞けば彼は「フレッシュトマトカレー」の存在を知らないというではないか。
フレッシュトマトカレーは2009年に誕生した松屋の夏カレーで、当時の価格は290円。トマトの酸味とにんにくのインパクトは絶大な支持を集め、あの頃の松屋ではほとんどの人がフレッシュトマトカレーを注文していた記憶がある。
私自身、平日はほぼ毎日フレッシュトマトカレーを食べていたし、何なら休日もわざわざ最寄りの駅の松屋までフレッシュトマトカレーを食べに行っていた。それほどフレッシュトマトカレーは中毒性が高かったのだ。
だがしかし、食べ慣れてくると当初ほどのインパクトを感じなくなったのか、徐々にフレッシュトマトカレーを食べる機会は減っていった。加えて年々味も変わっていたと思う。いつしかフレッシュトマトカレーはその姿を消したのである。
・リターン・オブ・トマトカレー
その後「ごろチキトマトカレー」としてチラッと登場したことはあったものの、単体で登場したのは10年以上ぶり。価格も390円ではあるが、最近の世相を考えればかなりリーズナブルな価格設定と言えるだろう。
お待ちしておりました、トマトカレー王。あのとき、あなた様に生涯の忠誠を誓ったサンジュンでございます。トマトカレー王のご威光でごろチキ勢にギャフンと言わせてやってください──。かくして私は厳かな気持ちで松屋へ足を運んだ。
・ストロングスタイル
目の前に現れたのは、ライスとルーだけのトマトカレー。チキンなど弱者の飾りに過ぎぬ──。トマトカレーは相変わらずストロングスタイルを貫いていた。そして10年ぶり以上に味わうトマトカレーはというと……
う、ウマい……!
けど、あんまり覚えてねえ……!!
トマトの酸味とにんにくのインパクトは相変わらずだが「当時と全く同じか?」と言われたら「そう……だと思う」くらいが正直なところ。もちろんウマいのは完全にウマいが、当時の頭をぶん殴られたほどの衝撃は感じなかった。
これは純粋に「10年以上ぶりとはいえ初めてではない」ということもあるだろうし「うまトマハンバーグなどを定期的に食べているため舌が慣れている」ということも関係しているのだろう。とはいえトマトカレー自体は相変わらずのウマさであった。
・旅路の果てに
……と同時に、かつては裸一貫だったトマトカレーだが、今回は「ごろチキトマトカレー」や「たっぷりチーズのトマトカレー」(どちらも580円)も同時に発売されている。そう、戦いはもう終わったんだ……これからは共に生きる時代なんだ……!
とにもかくにも、松屋でトマトカレーが復活してるから、かつてフレッシュトマトカレーにお世話になった人たちは1度挨拶に伺うように! 最後にもう1度、ついにトマトカレー王のご帰還である!!
参考リンク:松屋公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.