トンテキのトンは「豚」を指し、トンテキのテキは「ステーキ」を意味する。要するにトンテキとは「豚肉のステーキ」であるが、どうやら松屋のトンテキは少々意味が違うらしい。
ズバリ申し上げると、2023年5月30日から発売となった松屋の『トンテキ定食』は、豚肉のステーキに見せかけたニンニク料理である。普段からやたらと “にんにく力” が強い松屋であるが、ついに本気を出してきたようだ。
・実はにんにく屋
あなたは松屋を何屋さんだとお考えだろうか? 牛丼屋、カレー屋、定食屋……などなど、その全てが間違ってはいないが、私(サンジュン)から言わせると松屋は「にんにく屋」である。
牛丼だけは辛うじて にんにくに浸食されていないが、その他のほとんどのメニューは「かなりにんにくが効いている」と考えて間違いない。逆に言うと松屋が美味しい理由は「にんにくが効いているから」とも言えるだろう。
なんなら「にんにく + 濃いめのソース」こそ松屋の真骨頂であり、これは「ハンバーグ」を筆頭にした多くの定食メニューに当てはまる。なので『トンテキ定食』も「どうせニンニクが効いてウマいんだろうなぁ」と思っていた……のだが。
・ドラキュラに恨みでもあるのか
結果的に私はあまりにも力強い “にんにく力” に「まさかここまでやるとは……」と驚かされてしまった。もしかしたら松屋は先祖がドラキュラに滅ぼされているのかもしれない──。そう感じるほどの圧倒的にんにく力である。
さて、松屋の「トンテキ定食」は3週連続で登場する「平成レトロシリーズ」の第1弾として登場した。肉を1枚~4枚まで選べるのが特徴で「トンテキ定食1枚盛り」が690円、MAXの「トンテキ定食4枚盛り」が990円となっている。
今回は「トンテキ定食4枚盛り」をオーダー。当初はテンコ盛りの肉を期待していたのだが、パッと目に飛び込んできたのはあからさまなにんにく軍団。というか……
君、何料理やねん!
やる気満々やな!!
さすがに肉4枚はかなりボリューミーだが、それよりもフライドガーリックがやたらと張り切っているではないか。ただし、フライドガーリックはあくまで飾りに過ぎない……本当にヤバかったのは “漆黒のタレ” である。
・完全体のにんにく料理
タレはニンニク味としか言いようが無いほどニンニクが集結しており、ドラキュラなら香りだけで致死量に達するハズ。塩分濃いめ味付けで “超ごはんがススムくん” 系の味わいだ。
当然ながらウマいに決まっているが、普段から松屋が好きな人でさえ「こ、これは……!」とビビらざるを得ないほど、にんにくパワーは圧倒的。もはや『トンテキ定食』という仮面をかぶったニンニク料理と考えて間違いないだろう。
トンテキに合うタレを開発していたら、たまたまこうなったのか? それとも松屋が本当にドラキュラに復讐しようとしているのかは定かではないが、とにかく『トンテキ定食』はニンニクがスゴイ! 個人的に「松屋史上過去最大級のにんにくメニュー」と申し上げておこう。
・トマトカレー大復活!
なお、「平成レトロシリーズ」の第2弾にはあの「トマトカレー」が登場だ。ここ数年は「ごろチキこそ至高」という風潮があるが、松屋の最強カレーは「トマトカレー」であると信じて疑わない。真面目な話、当時は休日もわざわざ松屋に行って「トマトカレー」を食べていました。もちろんニンニク超強いです。
とにもかくにも、松屋の『トンテキ定食』は異常なほどニンニクがヤバいから、ドラキュラの血が入っている人は間違っても口にしないように! 現場からは以上です!!