コロナ禍で需要が増えたこともあって、右肩上がりで成長している冷凍食品業界。次から次へと新商品が出ており、ここ数年のセブンイレブンは「レンチン調理&容器を捨てられる」時短シリーズにお熱である。

カップで食べられる炒飯しかり、最近よく見かけるイーズアップしかり。裏を返せば忙しくて時間ない人が多いあらわれだが、まだまだセブンは時短シリーズの手を緩める気配はない。というのも、2023年5月2日より新しい「冷凍麺」が登場して推されているのだ。

・3種類の冷凍麺

今回、発売となった冷凍麺は「しょうゆラーメン」「みそラーメン」「豚カレーうどん」の3種類でいずれも値段は321円。パスタや焼きそばなどレンチンだけで食べられる冷凍麺はあるが、トレーも一緒に温められる「汁系」は珍しいような気がする。

そしてそのトレーは食べ終わったらそのまま捨てられるから便利も便利。となれば問題は味だが、セブンだけにきっと抜かりはないはず……と期待するもこればかりはフタを開けてみないと分からない。よって、全種類買って食べてみた!


・しょうゆラーメン

まずはしょうゆラーメンから。内容量は401gで413kcal、パッケージを見たところ「鶏の旨味香る鶏ガラスープ」が特徴らしい特徴で、これと言って取り上げるようなことは書かれていない。んで、食べるにあたりやることは……


点線までフタを開け〜の


レンジでチン


たったこれだけだ。加熱の目安時間は500Wなら7分30秒、600Wなら7分、1500Wなら3分くらいとなっている。いずれにしても簡単で早い。では肝心の味はどうだったのか。一言で表すならば……


安定である。鶏ガラのスープは優しい味で自然とウマいなと思ってしまうあたり、さすがセブンで仕上げてきている。チャーシューやシャキッとしたネギも少ないながら入っていて、これで321円ならそつがない。

麺はツルっとしていてコシもある。これが全国のコンビニで買えて自宅の冷凍庫にストックできるのだから、それなりに需要があるに違いない。ただ、思った以上に量が少ないので、活躍する場は夜食用とかお酒のシメとかにだろうか。もしくは少食の人ならちょうどいい量かも。


・みそラーメン

続いてみそラーメン。内容量は404gで474kcalとスペック的にはしょうゆラーメンと大きく変わらず、一際目立つのは背脂をぶちこんでいるところ。しょうゆラーメンと同じく調理はレンチンだけというなか、中身はどうなっていたのかというと……

こちらが完成形なのだが……


思ってた以上に背脂がスゴい……だがそれがいい!! しょうゆラーメンが落ち着いた味だったから、その分みそラーメンは攻めてきているのかなぁ。そう思いきや……

食べてみたら意外とあっさりとした優しい味でミソミソしすぎておらず、個人的にはしょうゆラーメンより好みだった。スープと麺の絡みもよく、これは白米にも合うやつ。レンチンだけで作れるということを考えたらハイレベルな一杯だ。

これが嫌いって人はそういないんじゃないかと思えるクオリティーだし、みそラーメンが好きな人にとっては重宝しそうな冷凍食品となることだろう。ちなみに入っている野菜は申し訳程度だった。まぁ321円だからそれもやむなし。


・豚カレーうどん

最後はうどんだ。ラーメンが2種類用意してあるのに対し、うどんは豚カレーの一点突破スタイル。なお、内容量は400gでカロリーは373kcalとなっている。単体でパワーがあるカレーという飛び道具を使ったことが吉と出るか凶と出るか。

前の2つと同じく、こちらもレンチンしたら完成。かき混ぜる前の段階だとお世辞にも美味しそうとは言えないビジュアルだが、混ぜて食べたら……おぉ!!

これはなかなかやりおる。まず麺が圧倒的によい。コシがあってプリンプリンなのである。そしてカレーも舌がピリリとするくらいの辛さでパンチが効いているではないか。

それでいながら食が進むラインを絶妙についてきていて、計算されて作られているのがよく伝わってきた。肉や玉ねぎといった具材も入っているから、単調すぎるってことがないのもよかった。えっ? 具材の量? 321円だからそれもやむなし!


──以上が全3種類。ぶち抜けてウマすぎるとまではいかなかったが、即席も即席の冷凍食品だというのを考えたらそれなりに満足できるレベルには達していた。容器を洗ったり用意するのが面倒&サッとウマい麺を食べたいという人はきっと気に入るはず。

執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.