これからあなたはお家でラーメンを作ります。頭の中で想像してみてください。ラーメンはインスタント、カップ麺、冷凍、何でもいいです。そろそろ準備は整ったでしょうか、もちろん水は用意しましたね。


何を当たり前のことを……そう思うかもだが、どうやら2012年あたりから食品界に革命が起きていたらしい。技術の発達した現代社会において、もはやラーメンは水なしで作れるようになっていた──すでにその秘密を知っている人もいるだろうが、衝撃を受けたしウマさにも驚いたので伝えておきたい。

・キンレイの冷食

それは先日、筆者(私)がスーパーの冷凍食品をパトロールしていた時のこと。冷凍食品コーナーに「お水がいらない」なんてラーメンが置いてあったのが事の始まりだった。ラーメンは麺&スープ料理だけに思わず二度見。そんなはずないやろ〜と思いつつ、猛烈に気になってみたので買ってみた。

購入したのは、キンレイの「横綱ラーメン」なる商品(スーパー価格で299円)。パッケージには「お水がいらない」、さらに「そのまま温めるだけ」とも書かれていた。ちなみに横綱ラーメンは京都吉祥院の屋台から生まれたらしい。

調べてみたら「お水がいらない」シリーズは年間販売数2000万食を突破していて、種類も10以上はあるほど人気なんだそうな。「レンジがあれば何でもできる」と思っているくらい電子レンジ大好きマンの私は鍋を扱うのが面倒だと思ったが、水を使わないというのは見過ごせない。で、外袋・内袋から凍った具材を取り出してみたら……


やっぱり水いるやん!


・鍋に放り込めばOK

……と思ったのだが、凍った具材を裏返してみて納得! そう、具材の下にカチコチに凍ったスープが用意されているのである。なるほどなるほど、これが溶けたら自然とラーメンが出来上がるという寸法か。

とはいえ、本当にラーメンが出来上がるのか怪しいところ。手順さえ守れば大丈夫だろうが、一歩間違えると焼きラーメンみたいになりそうだ。念には念を、何度も調理方法を見直していざ加熱!


袋に書いてある通り、火を調節しながら作ること5分……



じわじわ溶けてホントに出来た(^O^)


・めちゃくちゃウマい!

簡単にラーメンが出来るだけでなく、チャーシューにネギ、メンマと具材もそこそこ本格的。大きさこそご愛嬌といったところだが、本当に水を使わずにラーメンを作ることが出来た。ただ、1番大事なのはなんと言っても味である。

そこでズッコケたら元も子もない……と思いきや、食べてみたらめちゃくちゃ売れているだけのことはあった。最初こそスープが少なめかなァ〜とも見えたが、実際に食べてみたら濃さが絶妙すぎる。これはキンレイの中の人が、何度も試行錯誤を重ねてたどり着いた味なのだろう。たぶん。

麺もお湯を注いで食べるタイプのラーメンより断然ウマい。もう店舗で出てくるのと大差ない……というのは決して大げさではないかもしれない。なんというか、思わず白米が欲しくなるウマさ。これまで私は九州を中心に販売している「うまかっちゃん」が最強だと思って生きてきたが、水なしで作るラーメンも負けていない。マジのマジでウマかった。

水いらず、それすなわち1番ウマい状態で出来上がる。「水◯mlとか大体これくらいっしょ、少なめに作ったら濃くてウマくなるっしょ、イケるっしょ」と超絶テキトー男の私にとってありがたいし、料理の幅がほんの少しだけ広がった。今度から鍋も使おうっと。

参考リンク:キンレイ「ラーメン横綱」
Report:冷凍食品研究家・レンチン原田
Photo:RocketNews24.
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