つい先日、東京駅構内を歩いていたときのこと。1年前とは打って変わり、その日の東京駅は多くの人でごった返していた。そんな中、若い女性の声がやたらと響いているではないか──。「東京駅のおみやげランキング1位のじゃがボルダはこちらですー!」と。
じゃがボルダ。そこはかとなくマッチョな響きがすることはさておき、商品名から察するに じゃがいもを使ったお菓子か何かなのだろう。情報を生業(なりわい)とするライターとして放っておけない。
・第2のじゃがポックル?
じゃがいも系のお菓子で一大ブームを巻き起こしたお土産と言えば、やはり北海道の「じゃがポックル」だろう。当時は入手困難で「お一人様2点まで」などと販売制限もザラ。ポテンシャル的に『じゃがボルダ』は “第2のじゃがポックル” になる可能性を秘めているハズだ。
その『じゃがボルダ』は現在のところ、常設店だと東京駅構内の専門ショップでしか販売していない(通販あり)。ショップは「東北・上越・北陸新幹線 北乗り換え口」のすぐ近くにあり、ここで「東京駅のおみやげランキング1位のじゃがボルダはこちらですー!」との声が響き渡っていた。
・ボルダリングのボルダ
さて、じゃがボルダとはいったい何者なのか? お店の前の説明書きによると『じゃがボルダ』は、カルビープラスと東京ばな奈がコラボして誕生した “進化系ポテトチップス” だという。
パッケージには「高みを目指して旨味をつかむ」という文字と共にボルダリングのイラストがあったため『じゃがボルダ』のボルダは “ボルダリング” に由来しているらしい……なるほど。
カルビーはともかく「東京ばな奈」が噛んでいるのは意外な気もするが、じゃがボルダはどんなお味なのか? 今回は「鰹と昆布のうまみだし味」「貝だしとあおさ味」「牛だしとわさび味」「山椒みそ味」の4種類を購入した。
価格はいずれも918円で小袋が4つ入っている。1袋の重量は17グラムだから、一般的なポテトチップスの6倍以上の価格という計算。おみやげとしても「それなりにお値段が張る方」だと考えていいハズだ。
それでは以下で4種類の味をそれぞれレビューしていく。全ての種類を食べたことで「断トツのオススメ」も判明したぞ。
・鰹と昆布のうまみだし味
ズバリ、断トツはコレ! じゃがボルダは厚みのあるポテトチップスに、粉末ではなく液体をスプレーして味付けしていることが最大の特徴だ。こうすることでポテトの歯応えに加え、調味液がキャラメリゼされたような食感が加わっている。
かなりバリバリと歯応えも良く、また「鰹と昆布のうまみだし味」は4種類の中で最も じゃがいもそのものの美味しさが伝わってきた。他の3種類を大きく引き離し、ブッチギリ1位は「鰹と昆布のうまみだし味」だ。
・貝だしとあおさ味
味付け自体は美味しいものの、塩分がやや強め。そのため じゃがいも自体のウマさが伝わりづらかったことが残念だった。とはいえ、バリバリとした食感は非常に心地よき。普通にウマい。
・牛だしとわさび味
わさびの風味はギンギンではなく、ふわっと香る程度の控えめテイスト。お上品で食感も良いが、やはり「鰹と昆布のうまみだし味」よりは じゃがいもの美味しさが伝わりづらかった。でも余裕でウマい。
・山椒みそ味
思いのほか味は濃くなく、山椒の風味も決してビリビリはしていない。個人的にはかなり気に入ったが、それでもじゃがボルダの良さが最も出ているのは「鰹と昆布のうまみだし味」であろう。もう1個買うならこちらがオススメ。
食べてみてわかった『じゃがボルダ』の特徴は「厚切り + キャラメリゼ」で生み出されるバッリバリの食感。さらにじゃがいもの風味が最も感じられるのが「鰹と昆布のうまみだし味」と判明した。7球団競合くらいの勢いでドラフト1位候補である。
またかなり値段も張るので「自分用には買わないだろうな」と思いつつ「おみやげで貰ったら超うれしい」とは率直に思った。じゃがボルダが “第2のじゃがっぽっくる” になる可能性はかなり高い──と、現段階では申し上げておこう。
参考リンク:じゃがボルダ公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.