創刊80年を迎えた北海道新聞が「北海道昆布新聞」を発行したそうだ。その名のとおり、昆布でできた新聞で食べられるのが最大の特徴らしい。もっと言うと「北海道を鼓舞したい」という思いと、道産昆布をPRする狙いで制作されたのだとか。

ただ「限定100部」ってことで一瞬で配布終了となった……のだが、関係者から実物をプレゼントしてもらったので詳しく紹介したい。話題の北海道昆布新聞には何が書かれていたのか。ついでに昆布だしも取ることにしました。

・北海道昆布新聞

函館産のマコンブに食用インクで印刷した昆布新聞は、2022年11月15日の「昆布の日」に制作され、北海道新聞本社前などで限定配布された。聞くところによると、運よくゲットできた札幌市民は「食べないで飾っておく」と話していたという。それだけレアってことだ。


2種類あるのは「道内版」と「道外版」とのこと。どんな内容なのかざっくり説明すると……


昆布の語源はアイヌ語の「コンブ」で、日本で食べられる昆布の90%以上が道産らしい。しかーし北海道が生産量全国1位にも関わらず、消費量は41位にとどまっているそうだ。そんなわけで、昆布の魅力をもっと道民に知ってもらうために昆布新聞を発行したという。

んで、これからも道民に寄り添い、昆布のように粘りのある取材力で味のある記事を制作したい──とのことだった。まとめると、北海道新聞は昆布になりたいらしい。


・食べてみた

新聞の内容を確認したところで、北海道が誇るマコンブをそのまま食べてみることにした。スルメのようにかたいが、さすが「最高級だし昆布」と言われているだけあり、味が濃くて香り高い。ほんの少しなら美味しく食べられそうだ。


・昆布水と昆布だし

「1リットルの水に10時間ほど漬けて昆布水として調理に活用するのがオススメ」と昆布新聞。そのまま飲んでもOKだし味噌汁や煮物に使ってもOKとのこと。「食べ終わるまでが新聞」と書いてありました。


さて、せっかく2枚いただいたので1枚は昆布だしを取ることに。1リットルの水に新聞半分(約10グラム)を30分くらい漬けてから……


弱めの中火にかけてじわじわ旨味を引き出し……


沸騰直前で新聞を取り出すだけ。いいだしが取れました。

とりあえず「読んだ後に食べる」という流れがスパイみたいで良かった。エコだった。同じ感じで「食パン新聞」とか売っていたら通勤中に買うかも。おにぎりの海苔に印刷してもOK……いやちょっと無理があるか。

とにかく昆布新聞はナイスアイデアだと思う。昆布の魅力、ちゃんと勉強になりましたよ〜。


参考リンク:北海道新聞
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.