広大な売り場に数多の商品がズラリと並ぶコストコ。ワインだけでも常時数十種類がラインナップされており、その全てを制覇するにはとんでもない時間とカロリー、そしてお金がかかる。……が「1000円以下のワイン」に絞ればどうだろう?
今からおよそ3年前、当サイトでは「コストコで1000円以下の赤ワインを全部買って飲み比べた結果 → 圧倒的No.1のワインを発見!」という記事を公開した。今回はその続編! 果たして値上げラッシュが続く現在でも「1000円以内で上質な赤ワイン」は存在するのだろうか?
・値上げラッシュ
円安や物価高の影響を受けて、食料品の値上げラッシュが止まらない日本列島。中でもコストコは値上げラッシュが顕著で、これは輸入食品を多く扱うコストコの宿命なのかもしれない。ロティサリーチキンも高くなったよなぁ。
それはさておき、赤ワインの値上げラッシュの例に漏れず、ほぼ全ての銘柄で値上げが実施されている。3年前は1000円以内で10種類を取り揃えられた赤ワインも、今回は5種類を用意するに留まった。しかも今回は “税抜き価格” であることを事前にご報告しておきたい。
それでもコストコにおいて1000円以内の赤ワインが最もリーズナブルな価格帯であることは間違いなく、もし美味しい赤ワインを発見出来たら最高だ。なお、3年前はアルゼンチン産の「カークランドシグネチャー メンドーサマルベック」(当時の価格898円)が “神ワイン” の称号を得ている。
果たして今回も神ワインは発見できたのか? 当サイトの赤ワインが好きなメンバー3人による、正直レビューをご覧いただきたい。
・ポルタ カルメネーレ: 税込798円
「香りが強い」「南米っぽい香りがする」「独特の風味がある」「クセが強い」「あんまり美味しくない」「かなり個性的な味わい」などと、評価が割れたチリ産のワイン。「典型的なチリワイン」とのことなので、南米のワインがお好きな方にオススメだ。
・ドガ ヨーロ ロッソ トスカーナ: 税込1058円
「ちょっと渋くて酸味は無い」「ワインの奥深さはない」「甘くはない」との声が聞かれたイタリア産の赤ワイン。単品ではイマイチの評価であったが、全員一致で「赤身肉と最高に合いそう」とのことであった。赤身肉にはこちらのワインをオススメする。
・FAUSTINO クリアンサ: 税込798円
逆に「白身魚と合いそう」との声を集めたのが、最安値のスペイン産ワイン「FAUSTINO クリアンサ」であった。「ちょっと辛い」「とんがってる」「酸味がかなり強い」という声がある一方で「ぶどうを感じられる」とのこと。白身魚にはこのワインがいいだろう。
・PINOT NOIR(ピノノワール): 税込1098円
「フルーティで飲みやすい」「味が軽くてジュース寄り」「ポップなので日常使いしやすそう」と飲みやすさが評価されたフランス産の赤ワイン。「深みはない」とのことなので、軽いワインがお好きな方には向いているかもしれない。
・カークランドシグネチャー ボルドー・シュぺリュール: 税込998円
「辛口だけど飲みやすい」「料理全般的に会いそう」「深みを感じる」「ちょっといいワイン」「ワインを飲んでるって感じがする」「安っぽい感じがしない」などなど、今回最も高評価を得たフランス産の赤ワイン。特にマイナスな意見は無く、満場一致で今回のベストワインと認定したい。
で、で、で。
せっかくなので前回チャンピオン「カークランドシグネチャー メンドーサマルベック(現在の価格は税込1158円)」と2代目チャンピオン「カークランドシグネチャー ボルドー・シュぺリュール」を飲み比べてみることにした。
・グランドチャンピオンシップ
まず「カークランドシグネチャー メンドーサマルベック」は「隙が無い」「安っぽい感じがしない」「やっぱり強い」などと高評価。ただし2代目王者「カークランドシグネチャー ボルドー・シュぺリュール」も評価が高く「甲乙つけ難い」と結論に至ってしまった。
とはいえ価格を考慮すると、2代目王者「カークランドシグネチャー ボルドー・シュぺリュール」が “コスパ最強赤ワイン” と言えるのではなかろうか? 円安のあおりをモロに喰らったコストコの赤ワインだが、1000円以下でもまだ「上質な赤ワイン」は存在した。
結論としてはもちろん好みにもよるが、当サイトとしては「カークランドシグネチャー ボルドー・シュぺリュール」をオススメしたい。前回王者「カークランドシグネチャー メンドーサマルベック」ともども “ロケニュー公認ワイン” と勝手に認定する。
参考リンク:コストコ公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.