2023年2月某日、私(佐藤)は4年ぶりに大阪を訪ねた。久しぶりに東京駅から東海道新幹線「のぞみ」に乗り込み、一路新大阪へ。最高速度270km/h の車窓から見えるものはすべて、まばたきの間で後方へと過ぎ去っていく。

全長約515kmの道のり、目まぐるしく移り行く景色の中で何度も何度も目にするもの……。それは「727」の看板だ。いつ、どこにあらわれるかわからないアノ看板を、なんとかしてカメラに収めたい! そう思い、高速で流れる景色に目を凝らした……。

・いつあらわれるかわからない!

727看板撮影チャレンジを思いついたのは、東京駅を出て30~40分経った頃だったろうか。神奈川県では何度も目にしたはずなのに、静岡に入ったらパッタリと途絶えた。この辺にはないのか? と思ったら来た!!


う~ん、撮るの難しい。フレームに収めるのがやっとで、ズームしている暇がない。撮影時は小さい看板だと思っていたけど、よく見てみるとかなりデカいなコレ。近くにある軽トラと比べるとめちゃくちゃデケえ


その先もまばたきの間すら惜しんで、目を皿にして景色を眺めていた。「ないな~」と思ったらあらわれる! すかさずスマホのカメラでパシャリ!


何も写ってないように見えるでしょ? ここにあるんです! 727!!


遠いなあ。もっと線路に近い看板はないかな~。さらに西へ進んでまたパシャリ!


目視だと近くに見えるんだけど、写真に撮ると遠くにあるように感じる。これも相当デカいはずなんだけど……。


出現法則みたいなものが、少しわかってきたぞ。田んぼや畑の近くに建てられていることが多いかも。少なくとも建物の影になりそうなところには設置されていない。広くて見通しの良いところがホットスポットだな

ほら、来た! パシャリ!!


白地に赤文字は遠くからでも目立つね。727ってハッキリ読める。


この後もにらむように景色を眺めていたけど、予測不能の看板の出現を待ち構えるのに疲れてチャレンジは終了した。緊張感ハンパない……



・公式サイトがあった!

それにしてもこの看板は、どんな会社がいつ頃から建てているのだろうか? ネットで調べたところ、その答えはすぐに見つかった。看板を出しているのは、「セブンツーセブン(727)化粧品」(株式会社セブンツーセブン)で、特設サイト「727看板物語」を公開していた。

やはりみんな疑問に思うものね。答えを用意してくれてて助かる。


このサイトには、看板に関する情報や裏話が詳しく記載されている。たとえば看板サイズに関して、最大のものは畳約30畳分に相当する50平米もあるそうだ。また、看板広告が始まったのは1979年からとのこと。すでに30年以上も新幹線の車窓の景色の一部として存在していたのである。

そのほか、看板設置に関する裏話なども掲載されているので、興味のある人はチェックしてほしい。ただそこに建っているだけじゃなかったんだね。ということで、新幹線の移動で暇をもてあましたら、727看板の撮影チャレンジに挑んでほしい。マジで激ムズだぞ!


参考リンク:727看板物語
執筆:佐藤英典
Photo;Rocketnews24