「ペン回し専用のペン」をAmazonで購入した。ペン回しとは、もちろんペンをくるくる回す芸当のこと。学生時代に退屈な授業中に腕を磨き続け、いつの間にか魔法のような技をマスターした “ペン回しのプロ” も各クラスに1人か2人はいただろう。
今にして思えば、彼らの才能を開花させるスピードは尋常ではなかった。そんなプロ専用のペンである。LEDライト付きだから暗闇で回すと超カッコイイらしい。ちなみに評価は1.6でコメントにハッキリ「ゴミ」と書いてあったが、果たして実物はどうなのだろうか。
・ペン回し専用のペン
ペン回し専用ペンは401円(送料別)。商品ページによると「100%新品で高品質」で「入門者から上級者までワザを出しやすい」という……ワザの出しやすさはさておき「絶対に新品です!」とアピールするのは中国産ならではかもしれない。
それと気になったのが商品説明の「ペン回し練習用の改造ペン(スティック)なので書けません」と「書くためのペンとしても使用できます」の2文。どちらかが必ず嘘をついていることになる。評価を下げる理由の1つだ。どっちでもいいから早く矛盾に気づいてくれ。
専用ペンはけっこう長かった。一般的なペンの1.5倍程度の長さ。おかげでペンケースには入らず。もしかしたらプロと呼ばれる連中は、常に指でクルクル回しているのでケースなんかに入れないのかも……だとしたらケースに入れようとした私が間違っている。
同じ理由で「ものを書く機能」は不要なのかもしれない。ペン回しにとことんこだわるプロなら、インク残量によって重心バランスが微妙に変化することを嫌うだろう。
いやしかし、インク残量という偶然性こそがペン回しの芸術点を高めるといった見方もあるかも……うーむ、わからぬ。奥が深い。とりあえずペン先を確認してみると……
やはり書けないようだ。
「ペン」と名の付くものは必ず文字を書くものだと思っていたが “回し” に特化したこの棒も「ペン」と呼ぶのか。指と棒で文字を書いたりクルクル回したり、とにかく持ち手の気持ちを表現できる棒状のアイテムが「ペン」なのかも。まあどうでもいいけど。
てか今さらだが、私はペン回しが得意ではない。唯一できるのが、中指と薬指で挟んだペンを、くるっと回して人差し指と中指の間に移動させる技。
ペン回しにも技名があるみたいで、この技は「ソニック」と呼ぶらしい。今さら新技をマスターするつもりはないので、私は今後もソニック1本でやっていくつもりだ。
そういえばコメントには「1日で簡単にぶっ壊れた」とあったが……もしかしてペン回し専用のペンにテンションが上がって、無茶なワザにチャレンジして失敗して壊したのではないだろうか。それで評価1を付けたならダサいぞ。
──というわけで、子供の頃にペン回しを極めた方は当時を思い出しながら回してみてはどうだろうか。「ペンケースに入らない」以外はとくに問題なし。あ、あと「書けないペン」なので「書けるペン」を探している方は買わないようにね。現場からは以上です!
参考リンク:Amazon「ペンまわし専用ペン」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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