パシフィコ横浜にて2月23日から開催中の「CP+2023」。4年ぶりのリアル開催に会場は大いににぎわっている。全ての出展社が素晴らしいアイテムを引っ提げて参戦しており、見どころが非常に多い。
どこのブースにも気になる新製品が展示されているが、それらの中で比較したくなる人が一番多いのは、きっとこの2本のレンズだろう。ソニーとシグマの新しい「50㎜ F1.4」だ。
・ソニー
まずはソニーの「FE 50mm F1.4 GM」。2023年4月21日発売予定。
手に持った感想は、F1.4という大口径のG Masterレンズとは思えない小型軽量感!
重さは516グラムとのこと。そこまで耐荷重が高くないジンバルにも乗せられそう。動画撮影でも活躍しそうだ。
会場ではα7Ⅳに装着された状態のものを試用できる。自分のカメラにレンズを付け替えることはできないが、設置してあるα7Ⅳに自分のSDカードを入れてデータを持ち帰るのはOKだった。
設定を弄っていたらモデルさんが私の方へ歩いてきたので素早く1枚。一瞬で撮ったが、瞳AFはパーフェクトに効いていた。
凄まじくシャープで、ボケも美しい。さすがG Master。自分の手にピントを合わせて背景を盛大にボカしてみた。解放でこれは素晴らしいのではなかろうか。
・シグマ
続いてやってきたのがシグマのブース。「SIGMA 50mm F1.4 DG DN | Art」の出番だ。Lマウント用とソニーEマウント用があるが、今回試すのはソニーEマウント用。2023年2月23日から発売開始。
ブースではα9Ⅱに装着されていたが、私物のα7Ⅳに装着して試す許可を頂けた。データの持ち帰りもOKとのこと。これで撮影に使用したボディが、ソニーもシグマも共にα7Ⅳに統一された。
レンズを装着して手に持った感じはシグマの方が重く、少し長い。フィルター径もソニーが67㎜に対しシグマは72㎜。数字の上での軽量・コンパクトさは「FE 50mm F1.4 GM」に分がある。
しかしカメラに装着してみた感想は別だ。シグマのレンズは手前部分に重心が偏っている。その影響で、カメラに装着した際の重心がマウントのすぐ前あたりに感じられ、前方に何かがついている感覚がソニーより稀薄に思えた。
全体の重量はソニーが軽いのだが、ハンドリングはシグマの方が手首が楽だ。しかし撮影時間が長くなるほどソニーの軽さが活きてくるのは確実。非常に悩ましい。
こちらはモデルさんがいないので、適当にその場から見えたパナソニックのブースを撮影。
AFの速度や精度、ピントの合った部分のシャープさは、「FE 50mm F1.4 GM」との違いがわからない。もしレンズの解像力に違いがあったとしても、より高画素のカメラでなければ判別できない可能性はある。
こちらでも手を撮って背景をボカしたのがこちら。撮影時の設定は全てソニーの時と同じだ。
光源の明るさや距離が違うので安易にジャッジはできないが、同等の性能なのではないかと感じている。好みの問題。価格面ではシグマが安い。
小型軽量のソニーか、コスパのシグマか。これは決められない。皆さんはどちらを買いますか? 私は両方を誰かに買ってもらいたい。