かつ丼と言えば卵とじ……そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。だが、ここ最近、ふつふつと話題になっているのが「とじないカツ丼」や「焼きカツ丼」と呼ばれるとじない系である。
卵とじずにとんかつが別に置かれているこのかつ丼。卵のハーモニーを失うことなく、とんかつのサクサクさを獲得したその発想は、おにぎらず以来の衝撃と言えるのではないだろうか。
しかしながら、ググっても出てこない店があることは以前の記事でお伝えした通り。また、そんな隠れ焼きカツ丼の店を発見したためお伝えしたい。
・とんかつは飲み物。
もったいぶらずに言ってしまおう。その店とは『とんかつは飲み物。』である。『カレーは飲み物。』の姉妹店であり、ガッツリ系男メシのとんかつチェーンであることは、オープン時にロケットニュース24でもお伝えしているが、何を隠そう、ここのかつ丼が……
卵とじてない。
これでもかと言うほど卵の上にとんかつが乗っている。乗りすぎて下の卵がほぼ見えずソースかつ丼に見えるくらいだ。もちろん、分厚さもあって、ずっしりとくる重みは箸で持つのが大変である。
・検索に引っかからない理由
そのとんかつのボリュームにはとじる気が一切感じられない。とじてなさすぎて逆に開いてるとすら言っても過言ではないレベル。では、なぜこれほどMAXとじていないかつ丼が検索に引っかからないのか? その理由はやはりメニュー名。このかつ丼の名は……
たまごソースかつ丼。ちなみに、私が注文したのは「上たまごソースかつ丼(税込1380円)」だ。そう、ただの「上たまごソースかつ丼」である。確かに、卵とソースととんかつやけども。
・かつ丼界のBREAKING DOWN
食べてみると、肉は見た目通りのヘビー級。コショウの下味がパンチ力をプラスする。ステーキ食べてるみたいだ。さらに、ソースはとんかつソースなので、その味はジャンクとジャンクの殴り合い。かつ丼界のBREAKING DOWNここに開幕。
卵は卵焼きなのでこれは焼きカツ丼に分類できるだろう。しかし、意外だったのは、卵の下にキャベツが敷かれていること。そのキャベツにソースかつ丼っぽさもあり、確かにこれは「たまごソースかつ丼」と言えるかもしれない。
・深海
また1つ、カツ丼の深さを知った気分になった。同じ卵とじない系であっても細かく見ると、色んなこだわりが垣間見えてくる。名前はその一端を表しているのかもしれない。
様々な呼び名がある卵とじない系かつ丼。シンプルな検索では見つけにくいその深淵なる部分もまた心惹かれる。この海はどこに繋がっているのか? サーチライトの光はまだ照らされたばかり。
・今回紹介した店舗の情報
店名 とんかつは飲み物。
住所 東京都豊島区池袋2-53-11
営業時間 11:00~15:30、17:00~21:30
定休日 無休
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼卵とじない系かつ丼サーチの最新情報はインスタグラムに投稿してます(※動画のため音量注意)