最近、当編集部の中澤星児とGO羽鳥が “焼きカツ丼” なるものにやたらとハマっており(とじないカツ丼のことらしい)、会社でそんな話ばかりしている。つい先日も焼きカツ丼の話題で盛り上がっていた……と思ったら、その2日後に「かつや」が発売してきた。え、話聞いてたん?

2023年1月13日より販売が始まったのは、『ふわたま白カツ丼』という期間限定メニューだ。要は卵でとじずに、卵をのせたカツ丼なのだが、偶然とは言えいくらなんでもシンクロしすぎだろう。中澤の言う通り、本当に今年は “とじないカツ丼” がくるのかもしれない。

・新たな勢力

現在進行形で中澤と羽鳥を虜(とりこ)にしている焼きカツ丼。中澤の記事によると、それは絨毯(じゅうたん)の如く敷かれた卵の上で、カツが優雅にくつろいでいるようなものらしい。呼び方についてはまだ定まっていないようだ。なるほどねぇ。

てことは「かつや」の『ふわたま白カツ丼』も、広義の意味ではその焼きカツ丼とやらの一種なんだろうか? 価格はカツのサイズによって異なり、『梅』が税込715円で『竹』が税込869円。今回、私(あひるねこ)が注文したのは『梅』である。気になる実物が……


これだッ!

うおおお……思っていた以上に卵がトロットロ。その上には三つ葉が軽く散らされており、もはやカツの姿はよく見えない。どこに行ったんだ? たしか中澤の話だと絨毯のように敷かれた卵の上で、カツが優雅にくつろいでいるんじゃなかったっけ? と思ったらコイツ……


絨毯の下で寝とるやん。

・寝んな

やんちゃな室内犬かお前は。これのどこが優雅なんだよ。そこで無理やり絨毯をめくってやると、めっちゃ眠そうな感じでカツが出てきた……の・だ・が。おっと、なんかいいぞこのカツ丼。トロトロの卵のすぐ横で、カツがしっかりサクサク感を保っているではないか。ウマそう。

絶妙なふわトロ加減に仕上がっている卵は、白だしと白ネギによってやさしい味付けになっているものの、決して薄口ではなく、いかにもカツ丼っぽいパンチが効いているあたり実に「かつや」らしい。野郎版 “はんなり” とでも言おうか。

それが牡蠣醤油をアクセントとしたサクサクのカツと組み合わさることで、妙に無敵感があるカツ丼を超えた何かにクラスチェンジしているのだ。

正直に言おう。これは歴代の期間限定メニューの中でも、トップクラスのウマさである。もしかしたら1位もあり得るかもしれん。なんというか、それくらい普通にウマいのだ。

・確変

まさか新年1発目にして、こんな大勝利メニューを出してくるとは……。「かつや」よ、さてはお前、新学期の最初だけ心を入れ替えるタイプだな? じゃないと、この真っ当すぎるウマさは説明できないぞ。おいおい、どうしちゃったんだよーーーー!?

まさかの覚醒に驚きと喜びを隠せない私(あひるねこ)。しかし、ここで事件が起きた。


「早すぎるやろ!」


・異変

突如、隣の席から聞こえるおっさんの怒鳴り声。しかも明らかに私に向けられているではないか。マジかよ、カツ丼食べてるだけなんだけど……。そして「早すぎる」って、一体何に対して言ってる……


「早すぎるやろ!」


だから何が早すぎるんだよ! 遅いより早い方がいいだろ!! 知らんけど。ていうか……あれ? この声、どこかで聞いたことがあるような……。というより、つい2日前に聞いたような……。気のせいか? よし、次言われたら勇気を出して見てみよう。


「早すぎるやろ!」


中澤星児じゃねーか!


・お前かい

そう、隣でブチギレていたおっさんの正体は、焼きカツ丼に絶賛首ったけ中の中澤だったのだ。ちょっと星児さん、うるさいんですよさっきから。何が早すぎるんですか。


中澤「『かつや』の動きが早すぎるやろ! 僕はね、今年は焼きカツ丼が絶対くると思って、そういう記事を2日前に張り切って書いたんだよ。焼きカツ丼の専門家になろうって思ったんだよ。

そしたら、その記事を書き終わった瞬間に「かつや」が『ふわたま白カツ丼』を出すって発表したんだよ。早すぎるやろ!

・鬼早い

まあ、たしかに早いですね。どっかで話聞いてたんですかね?


中澤「こっちは『かつや』みたいな全国チェーンは夏ごろに来ると踏んでたんだよ。そしたらその日に来たんだよ! 早すぎるやろ!! こっちの都合全無視やないか!」


なるほどね。ところで星児さんは『ふわたま白カツ丼』食べました? とりあえず食べてみてくださいよ。冷めちゃいますよ。その結果……


中澤「ウマいやないか! ハッハッハッハ!! ウマいんかーーーーーい!


うるせぇなこのおっさん!


・早いし安い

中澤によると、現在の焼きカツ丼の相場は1300円以上らしい。安くても900円弱なのに、割引券を使ったら600円台になる「かつや」はヤバイとのことだ。さすが俺たちの「かつや」である。


中澤「ほなね」

そう言うと、中澤は一人帰っていった。何しに来たんだろうか──? 予期せぬ珍客のせいで通常の「かつや」記事とはだいぶ趣が変わってしまったが、個人的に今回の『ふわたま白カツ丼』はマジで文句なし。今後、定番メニューにもなり得るポテンシャルをひしひしと感じたぞ。

・早くも年間ベストか

中澤の言う焼きカツ丼ブームが本当に到来するのかは分からないが、“かつや者” として、食べる価値は十二分にあると強く断言しよう。まあそのぶん「かつや」らしいヤバさには欠けるものの、たまにはこういうパターンもあっていいのではないか。じゃないと疲れるからな、主に私が。

参考リンク:かつや
執筆:かつや者・あひるねこ
Photo:RocketNews24.

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