正直に言うと、その福袋の中身はボロボロでも仕方がないと思っていた。なにせ、楽天市場で見つけたときは「訳あり、難あり」の記載。
「訳あり」として売られる商品は最近よく見るが、そこに「難あり」もダブルでかぶせてくるのはつまり「覚悟して買えよ!」というメッセージだろう。OK。覚悟は出来たから買ってみよう。いざ、ポチっ!
・楽天で見つけたスリッパ福袋
最初に、その福袋について簡単に説明しておきたい。私が楽天で見つけたのは、「【訳あり、難あり】スリッパが3足入った福袋」なる商品。「メイリィ」というメーカーが販売するもので、楽天の商品ページには以下のように記載されている。
「当社検品基準を下回る商品を3足おまとめして、お届けいたします。商品には、のり染みや補修跡などがございます。予め、ご了解の上お買い求めください」
一体どれだけボロボロのスリッパなんだ……と思ってしまったが、価格は657円(送料別)と結構お手頃。最近引っ越したばかりでスリッパが欲しい私からすると、惹かれる要素があることは否めない。
なお、購入前にザックリしたサイズや仕様(ヒール高め、ボアなど)を選べるようになっている。そのあたりは親切設計なのだが、「訳あり、難あり」「検品基準を下回る商品」の表記が購入のハードルを上げているのは言うまでもない。
そもそも、スリッパ3足で657円(送料別)が高いか安いかは商品の状態による。もし仮に難ありまくりなスリッパだったら、クソ高いと感じるはずだ。
実際はいかに。注文から数日後、届いた商品を確認すべく佐川急便の袋を開けると……!
え?
商品が直(じか)?
「福袋」として売られているので、私はてっきり何らかの「袋」があると思っていた。むしろ最近の福袋は外側の袋(バッグ)に凝ったものが多い。有名メーカーとコラボしたり、著名なデザイナーが手掛けたり。それに引き換え、今回の福袋ときたら……
いくら何でも飾らなさすぎるだろ!!
まぁ、佐川急便の袋がいちおう袋だし、透明のビニールが袋といえなくもない。そういう意味では福 “袋” なのだが、 まさかの商品ダイレクトという逆マトリョーシカ的な展開に思わず「マジか」と声が出てしまった次第。
ただ、よくよく考えればダイレクトスタイルの方が環境的には間違いなく良い。というか、日本の一般的な福袋が過剰包装気味で、私はそれに慣れていたから開封時に「え?」となったのだろう。
──と思わず、包装の無骨さ(カッコよさ)について長く語ってしまったが、肝心なのは中身。ゲットしたスリッパがどんな感じだったのかというと……
普通である。
裏側も……
普通である。
たしかに、「無印とかで買う新品のスリッパと比べたら多少ヘタった感はあるな」とは思ったものの全然イケる。仮にデザインが好みに合わなくても、来客用のスリッパとして使えるのでは?
うん、履き心地を確かめてみても、私の中ではまったく訳ありでも難ありでもない。むしろ、会社の床にスリッパを置くと、部屋の汚さが際立つ。なんなら、うちの編集部の方がよほど「訳あり&難あり」である。
・欲しい人は次の発売を
ここで残念なお知らせ。このスリッパ福袋、楽天内での販売はすでに終了している。サイトを確認すると販売期間はたったの4日だったようで、それだけすぐに売り切れちゃったのだろうか?
詳しいことはよく分からないが、どうしても欲しい人は次の販売を待たれよ。楽天の商品ページ内には「販売開始・終了前に通知を受け取る」ってボタンがあるから、そのへんを上手く活用するといいかもしれない。現場からは以上です。
参考リンク:楽天市場「訳あり、難あり スリッパが3足入った福袋」
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼「訳あり&難あり」なスリッパ。ええやん。